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2013年4月 2日 (火)

日本流、中国で収穫期 きめ細かさ 日常に浸透

【ハウス食品やセコム、黒字転換】
               (2013年3月28日 日本経済新聞 より)

 中国で事業展開する日本企業が相次ぎ業績面で収穫期を迎える。食品など生活に根ざした商品やサービスが受け入れられている。ハウス食品は2012年度、セコムは13年度に中国事業が初めて黒字化する見通しだ。尖閣諸島問題などで日中間の緊張感は高まっているが、独自性と時間をかけて築いた高品質なイメージが「日式(日本流)」の普及を支えている。

<「日本流」サービスは中国で収益化がすすむ>

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 ハウス食品は中国のカレールー製造・販売事業が13年3月期に1億2000万円の営業黒字に転換する見通しだ。前期は3500万円の赤字で05年の進出以来、初の黒字となる。
 とろみがあり甘口の品ぞろえもある「バーモントカレー」など日本式のカレーを販売。中国ではなじみのない商品だったが、店頭での販促活動で現地に浸透した。今期の売上高は前期比3割増の13億円に達しそうだ。
 セコムの中国事業は14年3月期に営業損益が数億円の黒字に転換する見通しだ。北京や上海など18都市で、監視カメラを取り付け警備員が駆けつける日本式の警備サービスを提供。都市部のオフィスビルや工場で契約件数を伸ばし、売上高は55億円程度と今期から1割伸びる。「カメラの製造から監視、緊急対処まで一貫しているサービスが普及している」(前田修司社長)という。
 教育・娯楽の分野でも日本流のきめ細かいサービスが人気だ。ベネッセホールディングスは中国事業が14年3月期に黒字化する。幼児向けの通信教育「こどもちゃれんじ」の中国版「楽智小天地」を展開。就学前児童の通信教育サービスがなかった中国で、年齢別のコースや教材を教育熱心な富裕層に普及させることに成功した。
 ショッピングモールの増加で、屋内遊園地を展開するイオンファンタジーも中国事業が拡大する。親子が商業施設内でともに楽しむことができるスタイルが消費者に受け入れられ、15年2月期にも営業損益が1億円程度の黒字になりそうだ。
 早くから事業を開始した企業では中国事業が柱のひとつに成長したケースもある。TOTOは1979年に進出して衛生陶器の高級ブランドとしての地位を確立。2013年3月期の中国での営業利益は前期比10%増の80億円と日本に次ぐ。
 成功企業は中国の都市部で増えている中流階級の消費意欲を取り込んでいる。日常生活に浸透しているため、政治的な日中の対立に左右されにくいケースも多い。コンサルティング会社ニーズ(東京・中央)の肖敏捷主席エコノミストは「衣食住に関しては、安全性など品質が重要視される」と話す。
 生活必需品以外の分野では日本ブランドというイメージが強いと、苦戦するケースもみられる。日本発を全面に打ち出していた化粧品大手の資生堂は12年7~9月期以降、中国事業が落ち込んでいる。小売りの一部でも昨年の反日デモ以降、伸び悩む店舗がある。

【私の意見】Up63

 日本製品や日本流サービスは、高品質・安全・清潔・きめ細やかという点で、中国にかぎらず世界中で定着しつつあります。私が中・高校生の頃は、戦前の日本製品は“安かろう、悪かろう”と言われていたと習いました。工業製品ではMade in Germanyが高品質の代表でしたが、今ではMade in Japanの方が幅をきかしつつあります。これは社長も一従業員も“良質なモノづくり”や“良質なサービス”の提供を常に考えてきた賜物だと思います。それは会社が、社長が、部長が、一人ひとりの社員を家族同様に大切にしてきたからでもあると思います。今内閣府規制改革会議は正社員を少なくし、解雇をしやすい非正規雇用や準社員を増やそうとしています。解雇が無効でも金銭で解決できる制度も検討しています。しかし、正社員を減らし、非正規雇用を増やしたり、準正社員制度によって社員相互の労使条件に格差を設けることは、日本企業の強みであった社長から工場の一労働者まで会社のよりよき製品・よりよきサービスを追い求める基盤を失い、結局会社の競争力を失わせます。賃金コストを減らすことばかり考えていては企業はやがて沈むでしょう。グローバル化の今こそ、社長以下全員が社員一人ひとりを大切にして荒波を乗り越えるべきです。これを持ち続けるかぎり日本の企業も日本の経済も余裕をもって、世界のトップランナーグループを走ることができるでしょう。

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