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2013年1月28日 (月)

私たちに「死ぬ権利」は必要なのか?

【主催 臓器移植法を問い直す市民の会

 日時:2013年1月26日(土)午後2時~4時40分
 講演:私たちに「死ぬ権利」は必要なのか?
 講師:川口有美子さん(ALS患者会)
 会場:豊島区民センター第5会議室

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<川口 有美子さんプロフィール>

 1962年、東京生まれ。1995年、母親が神経難病のひとつ、ALS(筋委縮性側索硬化症)を発症し、在宅での介護を決断。その経験から2003年に訪問介護事業所ケアサポートモモを設立。同年、ALS患者の橋本操とNPO法人ALS/MNDサポートセンターさくら会を設立し、患者会や執筆活動に力を注いでいる。
 2004年、立命館大学大学院先端総合学術研究科に入学。
 2005年、日本ALS協会理事就任。
 2010年、『逝かない身体―ALS的日常を生きる』(医学書院)で第41回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
 2012年、「尊厳死の法制化を認めない市民の会」を立ち上げ、法律で人の死を決めることの問題を訴えている。

【主催者より】

 今回の講座には、「尊厳死法制化を認めない市民の会」を立ち上げられたALS患者会の川口有美子さんを講師にお招きします。
 川口さんはALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症したお母さんを14年間介護され看取られました。その体験を記されたのが『逝かない身体-ALS的日常を生きる』(医学書院)です。この本は2010年、第41回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞しています。

 1月28日に開会が予定されている通常国会にいわゆる「尊厳死法案」が提出されると言われます。今なぜ「死ぬ権利」が叫ばれ、「尊厳死」法制化が必要なのか、その背景や目的について考えたいと思います。

“脳死”でない患者が“脳死”と診断されて生命維持装置が停止されたり、欧米では軽症の脳不全の患者もドナーにするなどの動きもあり、「尊厳死法制化」はいのちを切り捨てる対象を拡大する点で、脳死・臓器移植と同じ問題をはらんでいると思います。

【私の意見】Up63

1. 尊厳死法案は第1案と第2案があり、第1案は5条3項で「延命措置の不開始」だけをとりあげていたものを、第2案では延命措置の中止についても医師を免責しようとするものです。

  ■ 第2案 終末の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(pdf)

2. 第1案も第2案も生命を物質のように軽んじているものです。5条2項は両案とも「この法律において『延命措置』とは、終末期にある患者の傷病の治癒又は疼痛等の緩和ではなく、単に当該患者の生存期間の延長を目的とする医療上の措置をいう」としていますが、医療の根源的目的は「生命の維持」であり、これは「生存期間の延長」です。「生命の維持」を「疼痛の緩和」という付随的な事項より劣位に置くことは医の本質に反するものです。生存期間の終了は生命体の完全な終えんであり、法案は本末転倒しているといえます。

3. また5条1項は両案とも「終末期とは、(中略)回復の可能性がなく、かつ、死期が間近であると判定された状態にある期間をいう。」としています。本当に死期が間近であれば延命措置の中止も不開始の措置も必要ではなく、自然の流れの中で死をむかえれば良い筈です。死期が間近といいながら中止や不開始に突き進むのは矛盾です。川口さんと一緒にALS患者会を創設した橋本操さんは、「私は20年以上終末期にある」と苦笑していたとのことです。

4. 豊かなこの日本で、どうしてこんなに患者の死を急がせる必要があるのでしょうか。死んだ人は尊厳死であろうが、見苦しい死であろうが死んだら終わり。無です。ほうっておけばやがて微生物に解体されるたんぱく質にすぎないのです。

5. 日本だけでなく、台湾や韓国も呼吸器をつけるALS患者の割合が高いと川口さんが言っていました。これはアジアの人々の人としてすぐれたところです。欧米は呼吸器をつけずALS患者は長くても数年後に死を迎えるということですが、この点においては欧米よりアジアの方がすぐれています。欧米が先進国というコンプレックスを捨て、アジアの人々の人としてすぐれたところを大威張りで世界に主張していくべきだと私は思います。

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