« 政治との距離に悩む米倉経団連 | トップページ | トルコ人「ミヤザキ」忘れない 地震で死亡 »

2012年11月12日 (月)

売れてる本 「新幹線お掃除の天使たち」

【新幹線お掃除の天使たち 「世界一の現場力」は
                        どう生まれたか?
  遠藤 功<著> 日本が誇る生活文化の結晶】

                  (2012年11月4日 朝日新聞 より)

 東京駅のホームで東北・上越新幹線を待っていると、列車の前で整列し、乗客に一礼するおそろいのユニホーム姿の人たちを目にする。彼らこそが本書で「お掃除天使たち」と呼ばれる新幹線の清掃フタッフだ。そのテキパキした素晴らしい清掃作業とホーム上での乗客案内などのおもてなし業務が多くの人に称賛されている。
 本書は、ただ列車内の清掃を請け負うだけだった地味なJR子会社が、いかにして変身したのかを心温まるエピソードとともに分析している。
 これは日本の誇る豊かな生活文化の象徴だ。コンビニで売っている安いお菓子がこれほど美味しい国はないし、安価で質の良い生活雑貨がどこでも手に入る。お店のスタッフはたいてい感じがいい。日本を訪れた海外の旅行者は口を揃えて日本のそうした豊かさを誉めたたえる。
 著者によれば、清掃スタッフたちの仕事を視察したフランスの国鉄総裁は「これをフランスに輸出してほしい」と溜め息を漏らしたという。欧米型のマニュアル接客とは異なり、日本の接客文化はスタッフの自律努力によって支えられているのだ。
 振り返ればバブルのころまでの日本には、これほど素晴らしい接客文化は存在していなかった。その後のバブル期の文化成熟を経て失われた二十年を過ごしてきた中で、日本社会はひっそりとこのような高度な生活文化を醸成してきたのだ。
 グローバリーゼーションの波に洗われ、産業界では失速する大企業が頻出し、そして社会の階層化も進んできている。この状況でいつまで豊かな生活文化を維持できるのか。「お掃除の天使たち」の素晴らしい接客を時代のあだ花で終わらせず、社会に広げていくためには何ができるのか。考えさせられる本だ。 (あさ出版、1470円=16刷7万部)
 佐々木 俊尚(ジャーナリスト)

【私の感想】Up63

1 日本人のお尻は世界一清潔
 日本人はお風呂が大好き。お湯にどっぷりつかって、浴槽の外で洗ってまたどっぷりつかる。外国人の中には体臭の強い人もいますが、ほとんどの日本人は臭いません。これは体質の違いよりもお風呂文化の影響が強いのではないかと思います。
 日本人の清潔のきわめつけがウォシュレット。お尻の穴のほこりまでとり払うのですから日本人のお尻は世界で一番清潔で美しい。なめても大丈夫!でも無菌は菌に対する耐性をなくすので、菌に強い体質にするためには菌との共生も大事で、無菌は果たしてよろこんでいいのかなというぜいたくな心配をする位です。

2 トイレの掃除
 トイレの掃除も日本の旅館・ホテルを利用してがっかりすることはほとんどありませんが、外国では日本ほどゆきとどいていません。30数年前にはじめてヨーロッパ旅行をしたとき、その違いを感じました。旅程の最後はニッコー・ド・パリというホテルで日本航空が経営するホテルに泊まることになっていて、今度は安心してお風呂やトイレを使えると期待したのですが、掃除をしたのはフランスの低所得者の人たちで期待どおりではありませんでした。
その点日本の女性たちは世界一清潔ですから、正社員であれ、パートであれ清潔の目標がきわめて高く、トイレ掃除で世界一の水準になるのだろうと思います。繊維製品にしても、料理にしても、日本のおばさんたちの要求水準は高く、ですから日本で評価される品物は世界で通用するのです。

3 著書「新幹線お掃除の天使たち」
 私も早速買って読みました。他人が汚したトイレの清掃は誰もやりたくありません。新幹線の清掃をする女性たちが「お掃除の天使たち」として愛されるようになったのは、現場を信頼する経営陣と、誰にも平等に保証された昇格・昇給システムと、その上で次々と新しいアイデアを生み出す現場で働く人たちのチームワークのたまものだろうと思います。「清掃」というどちらかというと負のイメージの仕事を全員の力で「さわやか、あんしん、あったか」サービスを届けるチームに進化させています。このところ個人の成果主義ばかりを重視する人事考課が幅をきかせてきましたが、現場の小集団のチームワークを大切にし、そこからの積み上げを尊重することの重要さを再認識させるレポートでもありました。もともと日本型経営の基本はここにあったと思います。日本人がすぐれた商品をつくりつづけ、ゆき届いたサービスを提供し続けるためには原点帰りをするべきだとあらためて思いました。

|

« 政治との距離に悩む米倉経団連 | トップページ | トルコ人「ミヤザキ」忘れない 地震で死亡 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 政治との距離に悩む米倉経団連 | トップページ | トルコ人「ミヤザキ」忘れない 地震で死亡 »