« 第10回弁護士マイスター公開学習会のご案内 | トップページ | 自立意欲 失う若者 仕事へ再挑戦 支援を »

2012年11月29日 (木)

若者の失業長期化 子供の安心誰に託す

             (2012年11月26日 日本経済新聞 より)

【若者の失業 長期化】

 失業期間が1年以上に及ぶ長期失業者の低年齢化が進んでいる。25~34歳の長期失業者数は2011年時点で28万人となり、20年前の7倍、01年と比べても3割増えた。学卒時に就職氷河期を迎えた人が定職に就けない傾向が目立つ。失業率の一時的な持ち直しも、働く意欲を失った若者の広がりが一因だ。若者の失業の定着は年金制度の維持などに影を落とす。

【「1年以上」28万人、20年で7倍 年金制度維持に影】

 若者の雇用拡大や年金の不信解消は12月の衆院選で重要な争点となる。まずは生活に必要な資金を手当てしながら職業訓練をする制度の充実が求められる見通しだ。本格的な仕事に就く前に、軽作業の場を設ける「中間的就労」で経験を積む仕組みを促す声もある。
 総務省がまとめた7~9月の労働力調査(詳細集計)で25~34歳の長期失業者は28万人となり、11年と同じ水準だった。今年4~6月にいったん23万人まで減ったものの増加基調に転じた。7~9月の長期失業者全体に占める割合は27%強で過去最高水準となった。
 正規・非正規を問わず1年以上、職業に就いていない長期失業者は10年に100万人を超え、11年には117万人に増えた。かつて多かった55~64歳の長期失業の割合は1991年の27%から11年に21%まで低下。代わって25~34歳の割合が最大となった。35~54歳の長期失業者も加えると全体の6割を占める。
 バブル崩壊後の90年代前半から00年代半ばに企業は採用を絞り、08年の金融危機(リーマン・ショック)が就職難に拍車をかけた。この間は現在の25~34歳が就職活動をしていた時期と重なる。若者の自立を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)「育て上げ」ネット理事長の工藤啓氏は「若者は就職で失敗を続けると動かなくなる。日本の若者の失業期間は長い」と分析する。
 最近1カ月に求職活動をしなかった人の割合は失業者全体の平均23%に対して、長期失業者は38%に高まるという10年のデータもある。首都大学東京の村田啓子教授は「若いうちに失業期間が長くなると、再就職がしにくくなる」と指摘する。
 長期の失業は生活保護につながりやすい。保護を受ける世帯数は増加傾向にあるが、中でも若者が分類される「その他世帯」は01年度の6万2千世帯から今年8月に28万5千世帯まで増えた。
 若者の就職難が長引くと、月々の給料から保険料を納められず、将来の低年金や無年金の恐れが強まる。90年代前半に15%程度だった国民年金保険料の未納率は、11年度に41%と過去最高だった。中高年層が経済的に自立できなければ、生活保護費の膨張で国民負担が増す循環も予想される。
 慶応義塾大学の太田聰一教授は「年金も医療も現在のシステムは、若い人がきちんと働いて保険料を納めることで成り立っている。そこが弱体化すると、社会保障財政の面からみても望ましくない」と語る。

【子供の安心 誰に託す シングルマザーや病児の親 深夜託児・就職支援を】

 生活に苦しむシングルマザーや病気の子供を育てる親らが、12月16日投開票の衆院選に大きな関心を寄せている。境遇はそれぞれ異なるが、有権者である親たちは一様に「せめて子供たちが安心して暮らせる社会にして」と願う。選挙権のない子供たちの将来を左右する大事な機会でもあり、「子供のための1票」をだれに託すべきか、目を凝らしている。
 18日、千葉市内で開かれたシングルマザーを対象にした今後の生活設計を学ぶ勉強会。20~40代の15人が講師の発言を真剣に聞き入った。
 参加した同市のパート従業員の女性(38)は3年前に離婚。現在は、事務職で生計を立てながら、保育園に通う長男(5)を1人で育てる。
 今の収入では子供の将来のための貯蓄のほか、大学や専門学校の学費を捻出する余裕はない。「少ない負担で子供たちが資格をとり、手に職をつけられるようなシングルマザーへの支援策を政治には期待したい」と訴える。
 厚生労働省によると、2010年の全国の母子世帯の平均収入は291万円。同年の国民生活基礎調査の平均所得の半分程度と生活は苦しい。
 「働きたいのに子供を預けられる施設がない」と話すのは、同市の看護師の女性(45)。小学生の子供2人を母親に預け、夜勤をこなした。今年6月から、母親の負担を減らすため、勤務体系を昼勤に変更。月収は5万円以上減った。投票の基準として、「深夜でも安心して子供を預けられる制度づくりに積極的かどうか」をあげる。
 治りにくい病気と向き合う子供の親たちも、政治に注文をつける。東京都文京区の社会福祉士、檜垣君子さん(54)には先天性心疾患を抱える高校3年生の長女(18)がいる。大学は推薦入試を受けており、現在合格発表待ち。大学卒業後は障害者枠で就職できる企業は限られ、「娘は病気と一生付き合う。政治家は障害を抱えていても安心して働けるような政策を打ち出すべきだ」と訴える。
 虐待や死別などで、親と暮らせない子供も将来が見通せない環境に置かれている。
 東京都多摩地区のある児童養護施設には3~18歳の50人が生活する。現行法では施設で預かるのは原則、18歳以下。男性園長(63)は「就職しても戻る家がなく、建設業など住み込みの職種に限られる」と明かす。
 適性がなく、すぐに勤務先を辞めて音信不通になる人もいるといい、園長は「住宅を格安で提供するなど将来の自立を後押しする政策を実行してくれる政党や候補者に投票したい」と話す。

【私の意見】Up63

 私は、日本は世界の中で物質的にも経済的にも最も豊かな国だと思っています。地震や台風などの自然災害は多いですが、アジアの温帯モンスーン地域に属し、水(雨)や緑(樹木)に恵まれています。四季があり気候は温暖です。まわりは海で海洋資源にも恵まれています。世界一安全な国です。人口1億2665万人(2012年3月)は世界10位で人口面でも中等国に属し決して小国ではありません。あらゆる面でそこそこの国で1億2665万人が生きていく上ではいろんな面でありあまる国だと思います。
 そんな中で、日本の明日を築くうえで重要な若者が失業や低賃金で苦しんでいる現実を理解しないと日本はやがて沈んでいきます。シングルマザーや病児の親が生活に苦しんでいるというのも、こんな豊かな国でなぜと思います。若者やシングルマザーに手厚い保護をしても、この国が沈没するとは到底思えません。経済にも自然にも恵まれているこの豊かな国で大切にしなければならないのは何かを真剣に見つめなおす時がきています。     

|

« 第10回弁護士マイスター公開学習会のご案内 | トップページ | 自立意欲 失う若者 仕事へ再挑戦 支援を »

新聞記事」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 第10回弁護士マイスター公開学習会のご案内 | トップページ | 自立意欲 失う若者 仕事へ再挑戦 支援を »