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2012年3月12日 (月)

堀田力氏 「震災で得たものは絆でしょうね」

【幸せな生活 ゼロから築く さわやか福祉財団理事長 堀田 力氏】
                     (3月11日 日本経済新聞 より)

 ---被災地の現状はどうか。
 「震災直後に支援物資を送り、昨年5月から被災地に入った。震災から3、4か月以降は復興支援。現在、ようやく大体の市町が復興基本計画をたてて居住地や産業地をどこにと決め、これから具体的な作業が始まる」
 「阪神大震災や新潟県中越地震でも支援活動をしたが、当時は3、4か月で自宅に移っていく生活再建の時期に入った。だが、今回は津波で根こそぎ町が流され、ゼロからの再建。非常に厳しい作業が要求されるが、ゼロから最も幸せな暮らしをつくることもできるのではないか」
 ---財団の具体的プランは。
 「医療、介護を24時間届け、最期まで自宅で暮らせる『地域包括ケアの町』を被災地で提案している。訪問サービスなどソフトを生かし、老人ホームなどのハードよりお金もかからない。管直人首相(当時)に話もし、昨年7月の国の国の復興基本方針にも取り入れられた」
 「地に足の着いた暮らし方をしている女性たちなど被災住民の意見を聞くことが必要だ。岩手県釜石市や宮城県山元町など9つのモデル地域を定め、地域ごとに議論の場を設けているが、ここに病院を、こども園をと具体的な意見がどんどん出る。それを自治体に早く実行に移すよう働きかけている」
 ---支援で感じた課題は。
 「国の支援策が遅い。政治は具体的、大局的判断ができず、『政治主導』で各省庁はすくんだ。第3次補正予算の成立は昨年11月、復興庁の発足は今年2月。財源論を巡る政争、政局で無駄な時間を使った。半年は復興を早く進められたと思うと本当に悔しい。東北の被災者は非常に我慢強く耐えており、それが遅さを救っている」
 ---震災で多くを失った。あえて得たと言えるものは。
 「絆でしょうね。日本の戦後社会は自助や公助がしっかりするにつれ競争社会になり、助け合いやご近所のコミュニティーを壊した。一番足りないのが共助、つまり絆。震災は人間や文明のもろさを感じさせ、絆がないと安心して暮らせないと教えてくれたことが一番大きい」
 ---今後、首都圏直下型地震や東海地震も想定されている。
 「阪神、中越の経験はボランティアなど支援側に受け継がれている。だが今回、孤独死が懸念される仮設住宅で入居を集落ごとでなく抽選にしたり、支援物資が被災者に届かなかったり、過去に洗い出された問題を学んでいない自治体があった」
 「思い切ってボランティアに任せた自治体では支援は上手に機能した。業務が集中する国は自治体に、自治体はボランティア、民間に任せることが重要だ」

【私の感想】Up63

 東日本大震災後の東北地方の人たちを中心とする共助に、私も久々に絆を感じました。一人ひとりの行動と言葉に、ぎりぎりの生活の中から生まれる重さと崇高さがあり、感動しました。本当に厳しいのはこれからですね。阪神大震災を経験した神戸の私の知人たちの苦労を見るとそう思わざるを得ません。福島県民の方々の原発被害の深刻さには想像を絶するものがあります。私は岩手、宮城、福島の水産加工業者の方々と接する機会が多いのですが、法律家として何ができるのか立ちすくんでいるのが現状です。ボランティアを中心とする堀田氏の考え方には同調できないと思っていたのですが、国の無策の中で、堀田氏の存在が光り輝いてみえました。

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