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2011年10月 4日 (火)

心病む教師を救おう!

【私の意見】Up63

 昭和30年代までは教師は文字どおり先生として生徒も親も一目置いていました。その頃は親や子の先生に対する目線は先生を見上げる目線でした(戦前ほどではありませんが・・・)。ところが親や子の高学歴化が進み、その分学校の先生に対する親や生徒の目線は対等な目線になり、時には見下す目線もでてきました。それがこうじてモンスターペアレンツやヘリコプターペアレンツ(自分の子供のまわりをとびまわって教師を監視している親)にまで進展(?)しています。
 しかしネェーというのが私の本音です。戦前の教師が特別立派だったわけではありません。歴史的に見れば強い国家権力を疑いもせず軍国主義教育を行った教師たちという評価にならざるを得ません。でもこれも個々の教師の責任ではありません。
 国家権力の後ろ盾のない今の先生たちは高学歴の権利主張の強いペアレンツと素手でむかいあうことになります。大学を卒業して教師を天職と思って教職を選択した教師たちにとって社会経験の豊富な(というのはホメ言葉で)海千山千の親たちとまともに立ち向かって勝ち目がある筈もありません。教師には親や生徒を選択する自由がありません。一方親や生徒たちは教師を聖職であるとして(本心では思っていなくとも)一点の誤ちも許しません。弁護士であればよほど嫌な依頼者であれば辞任する自由がありますが教師には逃げ場がありません。かなりの割合の教師が心を病むのは当然のことと思います。それに今の教師は職務に追われてとても忙しい毎日を送っています。
 東京都が昨年から心病む教師を退職させるのではなく復職を支援する「リワークプラザ東京」を設置したのは正しい選択だと思います。弁護士としてうつ病の労働者をサポートしてきた経験からわかってきたことは、「うつ病」「うつ状態」はわずかのきっかけから起こることであり、誰でもその状態に陥る可能性があるということです。まわりに相談する人がなく孤独の場合は「うつ病」「うつ状態」に陥る可能性がとても大きいものです。逆に言えば支える組織なり人がいれば回復は早くなります。
 働くうつの弁護団でも弁護士という立場から悩める教師の方をサポートします。恥ずかしがらず遠慮せず弁護団にご相談下さい。
 日経新聞に「心病む先生 救え」という9月30日の記事が掲載されていました。その記事を以下紹介します。

【心病む先生 救え 休職率高い東京都、対策に奮闘】
                 (9月30日 日本経済新聞 より)

 精神疾患で教壇に立てなくなる先生が増えている。休職率が特に高い東京都は、先生全員を対象にしたストレステスト検査や、復職を支援する専門組織の設置を全国の自治体に先駆けて始めた。東京では先生のなり手不足も続くだけに、都教育委員会は「心の変調」の早期発見にも力を入れている。

 「ハンディのある生徒に配慮すると他の生徒が言うことをきかなくなる」「保護者から子供の特別扱いを求められる」。東京都教職員互助会が運営する「三楽病院」(千代田区)の精神神経科には、受診した先生たちがこんな悩みを寄せる。

<手遅れ受診7割>

 同科の真金薫子部長によると、先生たちは生活に支障が出るまで受診しない傾向があり、受診者の約7割が受診直後に病気休暇に入る「手遅れ受診」のケース。都教委は「学級担任をしたり、週に一定のコマ数の授業をもったりしていると簡単に休めない」(都教委福利厚生課)といった事情を指摘する。
 新たに精神疾患にかかり、同病院を訪れる教職員は毎年300人以上。その約8割が仕事上のストレスから鬱を発症している。都教委によると、2009年度に精神疾患が原因で休職した公立学校の教職員は532人で2004年度の277人の約2倍。全体に占める割合は0.92%で、2008年度から0.02ポイント低下したが「ほぼ横ばいで休職率上昇に歯止めがかかっているとはいえない」(同)。

<復職支援の専門機関 ストレス検査 全公立校で実施>

 都教委は教職員のメンタルケア対策を次々に打ち出した。柱の一つが昨年5月に設置した休職者の現場復帰訓練機関「リワークプラザ東京」(千代田区)だ。教職員専門の同種機関の設置は全国初という。
 休職者のうち復職の意欲がある人を対象に、昨年8月から復帰訓練を開始。3月末までに106人が訓練を受け、75人が復職した。残る31人のうち1人は退職し、ほかは訓練を継続。予定では、今後年間300人に訓練を行っていく。
 同機関の特徴は精神科医、臨床心理士、教員OBなどの「復職アドバイザー」らがチームを組んで訓練に当たる点だ。
 これまで、都は教員の復帰訓練を外部団体に委託。精神科医である健康相談員が訓練の開始や終了を判断していた。同機関設置後は、復職アドバイザーらが話し合って進め方を決める。様々な分野のメンバーが関わることで、休職者の性格や資質に細かく応じた訓練プログラムをつくれる。
 訓練は3段階。第1段階では週3日の出勤を試み、決められた時間に出勤できるかを判別する。第2段階では他の教員の授業を参観し、第3段階では実際に授業をする。訓練の合間にはアドバイザーが面接をして、訓練の内容の修正や進み具合の把握をする。
 訓練の効果や復帰後の状況に関する統計データは区市町村や学校などと共有していくという。

<土日に相談窓口>

 「手遅れ受診」の問題では今年、全公立学校の教職員を対象に、ストレス検査を始めた。問診票を独自に作成。年1回の定期健康診断で配り、回答してもらう。手遅れになる前の発見が狙いだ。土・日曜日にメンタルヘルス相談を受け付ける窓口も増やした。
 三楽病院の真金部長は、心を病む先生が増えている背景は「複合的」と指摘する。教育改革や事務量の増加で「ゆとり教育」の時代に比べ先生は忙しくなっており、保護者対応に神経をすり減らす場面を増えている。
 臨床心理が専門の武藤清栄・東京メンタルヘルス・アカデミー所長は「大学の教職課程は実践訓練や演習の時間が少ない。教員になる前の段階で子供とのコミュニケーションの技術などを身につける機会を増やす必要がある」と話している。

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コメント

清水先生、初めまして。
清水先生のように、メンタルヘルスに係わる労働問題にお詳しい弁護士を知る事が出来、感謝致します。

私は教員ではなく、職員として、ある学校に勤務しているのですが、そこで人間関係上のトラブルに陥ってしまっています。
長年、一部の教職員の方々と衝突してしまい、重度の抑うつ状態に陥り、半年間の休職となりました。
現在、復職しておりますが、就業規則の復職の項目で、「原則、現職に復職する」のみしか記載されていない為か、安全配慮を目的とした配置転換や異動、教育等はありませんでした。

先日、発達障害専門の先生との面談を受ける機会がありましたが、その時、私自身も感じていたのですが、アスペルガー症候群の可能性があると指摘を受けました。

「能力が低い」、「大学を出てたら誰でも出来るはず」、「自分で考えろ」等と言われ続けたのは、私に発破を掛ける為だったのでしょうが、どうしてもネガティブな内容ばかりに気を囚われ、言われたとおり以上の成果を上げられない自分自身を責め続けてしまいました。
恐らく、現職のままだと鬱やパニック障害の二次障害を再発する事になるでしょう。

勿論、理解をして頂いている方も居られ、又、学生達は気兼ねなく接してくれるので、本当に感謝しています。
但し、教育関係の公的機関であるほど、精神疾患の発症は組織の問題ではなく、個人の責任と捉えられてしまうのかもしれません。

それでは、失礼します。

投稿: 荒野のおおかみ | 2011年11月 5日 (土) 21時49分

清水先生、悩んでいます

主人が復帰訓練を受けていました
ちゃんとこなしていたのに
とてもハードルが高く
風邪で休んだだけで
また復帰訓練を延ばされてしまいました
本人はガックリして
ほとんど治っていたのに病状悪化です

復帰訓練とは
落とす為のものでしょうか?

訓練を延ばされ休職期間がなくなると自動に首切りですね

本当に悩んでいます
どうか宜しくお願いします

投稿: みかん | 2012年2月10日 (金) 19時40分

私を含め、復帰訓練で復帰した人知る限りではいません。都教委は復帰率を出してないはずです。対象者をほめてはいけないとと評価者は言われてるらしい、知り合いの管理職が言ってます。
研究授業も細かいところをチクチク言います。精神を病んだ教師は、復帰訓練の罠にハマると、出口は決まってます
ハードル高いと言うより、落とし穴だけです。

投稿: | 2013年10月21日 (月) 22時34分

清水先生
>東京都が昨年から心病む教師を退職させるのではなく復職を支援する「リワークプラザ東京」を設置したのは正しい選択だと思います。これは検証が必要です。安易にこういうことが流布されるなら大きな間違いをひきおこすと私は言いたい。
東京都の教員のメンタルヘルスといえば三楽病院です。私の友人は、三楽から派遣の元養護教諭、教師経験者にもう退職したらとせまられて、医師も同意し復職は認められませんでした。精神科部長、今は真金氏。彼女の立ち位置はわかりません。が前にいた中島氏はもうお亡くなりになりましたが、私の友人は中島氏に君なにしにきたの?といわれますますおちこんだようです。とにかく人を非難して商売している精神科といわれても仕方ありません。働くものの弁護団がリワークを推奨してるが、よく検証してください。病人にもどってくれというはずがないでしょ。使えないものはじゃま。だから使えない生徒も邪魔。これが経済界の人材論としては普通です。私は清水先生が都教委の取り組みを評価されるのをやめていただきたい。少なくとも検証作業が必要です。弁護士としてサポートするならば必要なことです。

投稿: kame | 2014年3月14日 (金) 00時50分

みかんさん
>復帰訓練とは
落とす為のものでしょうか?
あなたのおっしゃる通りです。うまく引導
をわたされたんです。
今の行政はやると言ったら、反対のことをして騙す詐欺集団にほかなりません。
教育の軍国化にすすみつつあります。
言いたいことも言えない職場を放置して復帰訓練もないものです。真金様から教育行政の問題点を聞いたことありません。
都教委は弱いものをいじめるな!
といっても聞いてはくださらないですよ。
弱いものの生存権はないようです。

投稿: kame | 2014年3月14日 (金) 01時06分

教職員組合もメルトダウンしていますよ。
私は組合に加入していますが、休職してから
電話もないです。彼らもうつ病の奴には戻ってほしくないんだと思います。
自分たちの意見に賛同しない者を排除
する、狭い思考が彼らのなかにある。
いいこちゃんの集まり(口がわるいが)
だから、組合の幹部が展望うしなって
管理職になり今度は部下をいじめる。
組合費損したと思います。

投稿: kame | 2014年3月16日 (日) 01時49分

そろそろまとめます。
リワークプラザは、退職に追い込む組織。三楽も同罪。
みかんさんの旦那さんはどうでしたか?
世間は東京都教委がメンタルヘルスに力をいれてると思われるでしょうか?
絶対にうつ病などの障碍者はみとめられません。
障害者雇用率の達成にはほど遠い。
鬱病患者に人格なしと…

投稿: kame | 2014年3月19日 (水) 17時12分

私は数年前に3年間休職したものです。職場復帰訓練は半年受けました。その間もよい管理職に恵まれ、よい実践ができて復帰しました。その学校では基本的に校長が先生たちは真面目だと信じてる(実際そうでないとなれませんよね)と性善説でしたので、のびのびやれて、私もよい学級経営をすることができました。それから数年経ちました。異動が何度かあり、いくつかの学校でいくつかの校長に仕えてきましたが、全体主義的で度量の狭い上から目線の管理職だらけになりました。休んでから今まで7人の校長に仕えてきましたが、まともなのは2人でした。大半が「将軍様」のような経営をするひとちくちくちくちく毎日細かいことをいう価値観の狭い人でした。今は教材まで指定して、教え方も向山流しか認めないでいままでの教員生活で培ったキャリアを全部否定してくる校長のもとで、仕事は異常に多忙になり、授業準備もできず、パソコン至上主義で、あと数値目標だのなんだので縛り続け、自分の持ち味のやりかたができず、ボロボロで今、私はまた再び冗談も言えず家では何もできず脳が疲労しているのでしょう、朝は早く目が覚め、過度の緊張状態になり異動して1か月でとうとう変になってます。しかし精神科を受診するにも休めないのと予約がいっぱいで1か月まちですしせっかくとれた予約も校内研究の日で、年休を取ると管理職にまたにらまれますので取るに取れません。運動会の練習中に小さな子供の指導で腰をかがめたときにぎっくり腰になりました。やっとの思いで病院に行ったら診断書が出て1週間お休みになり、運動会の指導ができませんでしたが、学校に来ると病休ではなく年休にしろと命令されその通りに副校長の下書きをなぞらされて年休簿に10日間の休みを書くこととなり、校長も私を読んで焦りながら年休いっぱいあるんだからいいじゃない。毎日1時間ずつ取って家で仕事すればいいじゃないとか言ってきました。変だなこの人たちと思いました。
何か裏があるかな・・・。

土曜授業で病院に行けない昨日は、副校長にあなたを支援すると言われつつも、なんとかこの学校をやり過ごして異動すればいいじゃないかと異動を勧められる始末で・・・
私は異動よりも一つ所に長く居たいと思うのに(異動ということ自体がとても疲れますので)

とりとめもなくなりましたが、結論としては、メンタルヘルス的な故障がおきる大きな原因は、管理職の経営能力の不足です。

責任のとれない度量のない自己保身管理職の増殖が原因です。

学校経営が悪いから部下がちくちくちくちくパワハラを日常的に受け、自己肯定感を失うまで毎日毎日ちくちくちくちく朝から晩まで口うるさい学校で朝会から職員室に入るのが苦痛です。

楽しく働けないで精神的に追い詰められるのです。

こういう私は昨年いた学校はとっても楽しくやれていたのです。幸せでした。今回の異動は学校が何軒か隣になっただけですのに、地獄でした。
朝の出勤時間も5分早くされています。
こんなことって簡単に校長判断でできるんですか。また、休憩に研修を入れてどこか別の日に調整をとれと言いますが、とれるわけないでしょう。その日のうちに休憩をとらせないという過酷労働を強います。たとえば明日一日中眠ればいいんだから、今日は眠らないでねという理屈です。健康に過ごせるのでしょうか。私は人間です。生物としての限界があります。毎日12時間労働のような状態で家のこともあるので2時間ぐらいしか自由時間がなかったですがその間も仕事が~~~とうなされて持ち帰り仕事だらけ。家庭崩壊寸前です。疲れて実際は何もできないです。土日も仕事のことばかり気になりますしやっています。

管理職の違いでこんなにもはたらき方が違っちゃうんです。今回の校長は指導室なんかからきたから、現場経験が少ないから現場の教師のことがわからないんだろうかなどと感じます。実際教育委員会もどうでもよいしごと無意味な調査など押し付けてきて多忙の原因にしかなっていません。
多忙で反応するだけの学校なんです。今は。
考える時間も与えません。

前任校の校長は私も幸せに働けましたが、それのみならず保護者にも大人気になっていきます。働きやすかった校長はいつも保護者にも人気が出ています。

教員の私だってそんな校長は大好きで、そういう校長のもとではたらけたときは、のびのび力を発揮できてうまくいっていますし、保護者からも感謝の声をいただいて、関係は良好で、さらに飲み会の席では校長にあんた力がとてもあったよ。と褒められて今でも感謝しています。元気になれば実力が発揮されるということの証明だと思います。同じ私がこんなに違うのです。それほど人間は精神の部分で影響を受け仕事を遂行しているのだと思います。

部下をつぶすか生かすかは管理職しだいです。
本当は大半のろくでもない管理職を処分すべきではないでしょうか。学校の統廃合をさっさとすすめ、管理職の数を減らすことが先決です。申し訳ないけど現場に戻っていただきたい。自己保身や名誉心で校長職にかじりついて人を不幸にしないでほしい。適正数に学校を戻すべきです。健全に組織が機能するための適正な学級数や学校規模は絶対にあります。
健康診断だって適正な値があるように。です。

なんとか生き残って、私ががんばれたなら、管理職になって現場を救いたいです。
保護者が悪いんではありません。私は保護者には感謝しています。まともです。
校長が悪いんです。トップ次第です。

切に 学校の 幸福を 願います。

投稿: うき | 2014年6月15日 (日) 08時46分

私はこの互助会系列の組織、医師は東京都知事と教育委員会の教員いじめの組織だと感じています。
真金氏は肯定的に教員機関紙に書かれてますが、教員精神疾患の患者を人間扱いしない方です。
私は三楽病院に生活習慣病外来を受診し入院希望でしたが断られました。以後、血糖値の異常がでて他の病院に入院しました。仕事中にハシゴから落ち、整形外科を受診した人は大丈夫だよ、と診断されたが、以後後遺症に苦しんでいます。

投稿: さら | 2014年12月31日 (水) 03時29分

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