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2011年6月21日 (火)

上野千鶴子さん“男に絶望 男は役立たず”

<婦人公論 5月7日号 より>

[うえの ちづこ]

1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了。専門は女性学、ジェンダー研究。2011年3月、東京大学大学院教授を退職。『おひとりさまの老後』『ひとりの午後に』など著書多数。最新刊は『女ぎらい---ニッポンのミソジニー』。退職記念論文に千田有紀編『上野千鶴子に挑む』がある。

【人生の一大事に直面するとき友達の“在庫”が量れます】

 私はお友だちイコールただの仲よし、とは思いません。もっと深い信頼関係で結ばれた存在。困難に直面すると、人のふるまいってよく見えます。

【女であるだけでわかりあえる】

 友情というのは長期にわたる信頼関係の賜物です。そして信頼関係というのは、時間と経験の共有の賜物。一緒にある行動をした、とりわけ苦難を共にしてそれを一緒に乗り越えてきた、という経験は大きいと思う。
     (中略)
 自分自身の女性性との折り合いが悪く、男がいれば十分だと思っていた私が、女の友情に目覚めたのは20代の後半です。それまでは、自分の人生に女友だちなんかいらないと思っていたし、実際、男とつるんでいるとセックスも含めて暇がつぶせた。でも、学生運動で男との関係に絶望してからは、男って何の役にも立たない、とだんだんわかってきました。
 どこまでいっても、男は“異文化”なんです。たとえば月のものがこなくて胸が締めつけられるような気分なんて、男に言ったってわからない。私も一度、もしかして、とういときがありました。同居していた男に話したら、「君が決めたことだったら僕はどんなことでもサポートするよ」と言われ、深く深く失望しました。ああ、あんたにとっては他人事だったのか、と。自分にとって非常に切実な問題を、どんなに身近な男でも決して共有することはできない。にもかかわらず、どんなに嫌いで疎遠な女でも、女であるというだけの理由でわかり合えることがある。
     (後略)

【どんな愛情も友情もみんな「拾いもの」】

 こう言うと笑う人がいるだろうけど、きっと欲がないんだと思います。学生運動を含めてさまざまな絶望や失望を経験しているので、基本は誰にも頼れない、ひとりだというのが私の核にあります。どんな愛情も友情も、私にとってはみんな「拾いもの」。期待がないから、思いがけず与えられると贈り物のようにうれしい。
     (中略)
 それでも「一生ものの友情とは?」と問われて思うのは、自分の深い理解者が先立つことを考えるとき。どんな人間関係も代替はききません。親しい人がいなくなれば、一緒に、その人と共有していた記憶がもぎとられていきます。私には、その人が亡くなることを想像するだけで胸が締め付けられる人が何人かいます。現代アーティストのイチハラヒロコさんの作品に「私のことは、彼にきいて。」というとても面白い作品がありますが、人間っていうのは人との関係の集合。そういう意味では、私は友人に恵まれたと思います。
 これまで、教師と研究者と文筆業の三本柱で仕事をしてきました。学生は子どもと一緒でエネルギーをもぎとっていく存在ですが、しだいにくたびれてきて、十全のテンションで彼らと向かい合うことができなくなったと感じて、教師をやめました。ピークを過ぎる前に引退するスポーツ選手のような気分でしょうか。あとの二つの仕事はそのままで、高齢社会やケアについて考えることはこれからも研究主題でありミッションでもあります。4月から女性のためのポータルサイト、NPO法人「ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)」の理事長に就任しました。もともと野にあった人間が野に戻っただけ。今度はウェブ上で、女性の世界を広げていきます。

【私の意見】Up63

 上野千鶴子さんは私より5歳若い女性で、私の40代の頃常に上野千鶴子旋風を巻き起こして、話題の女性でした。著書も「女という快楽」「女選び」「スカートの下の劇場---ひとはどうしてパンティにこだわるのか」のように題名を見ただけでどきどきさせてくれました。著書の中味は題名とは違い社会学的な研究ものですが、最近の「おひとりさまの老後」に象徴されるように題名からして嵐を呼ばない上野さんになってしまって一寸さびしいかぎりです。今回の婦人公論で「でも、学生運動で男との関係に絶望してからは、男って何の役にもたたない、とだんだんわかってきました」と言い切っているところは「上野さん本当にそう思っているのですか?」と尋ねてみたい気がします。日本の学生運動は所詮、実生活に地を置いてないものの運動。そんな運動の中で男にがっかりしたからといって、早々と男全般について○か×に決めるのは少々早すぎではないでしょうか。今の時代、男が役立たずであるとすれば、私は女も役立たずと思います。私が小さい頃の大人の女たちは男たちよりも立派でした。みんな寝静まってから子どもたちのほころびた衣服をつくろい、一番最後にお風呂に入って火を消して眠りについていました。朝は誰よりも早く起きてかまどに火を入れて、朝げの準備をした当時の母親たちの多くは、自分のこどもだけではなく他人の子も同じように慈愛のまなざしで大切にしていました。それにひきかえ今の女たちは・・・。ここまでくるときっと上野さんの猛攻撃を受けるでしょうね。とにもかくにも一度お話を聞いてみたい人ですね。東大大学院教授を退職されたからお願いすれば講演していただければ良いのですが。チャレンジしてみたいと思います。

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コメント

絶望するのは男だからではない、そういう人間の種類にという表現ならよかったのかもしれません?

女性同士助け合うことがなかなかできていないと思います。足を引っ張る嫉妬することが先に立つ行動が目につきます。

人に頼らないのがいいのではなく、人に頼れる自分の心を開く勇気も価値があると体験より思います。
熱意や思いやりは少なくとも人の心に響きます。

それについては男女の別もないと信じます。

精神的に大人な社会を夢見たいですね。

投稿: おんな | 2011年6月22日 (水) 01時02分

清水さん、大田区で呼びますか?
テーマは何で頼むのがいいでしょうか?

投稿: tu-ta | 2011年7月10日 (日) 08時07分

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