民主党年金改革案と自民党世襲制限先送り
-自民終わりの始まり-
【年金改革案 民主「最低保障月7万円」 制度一元化、財源は消費税】
(6月7日 日本経済新聞 より)
民主党は次期衆院選マニフェスト(政権公約)に盛り込む年金制度改革案を固めた。職種によって異なる年金制度を一元化し、支払った保険料に応じて給付額が決まる「所得比例年金」と消費税を財源とする満額月7万円の「最低保障年金」の2本柱とする。2007年の参院選マニフェストを引き継ぎ、消費税率引き上げの時期とも絡む新制度への移行完了に必要な期間は明記しない。
鳩山由紀夫代表、菅直人代表代行、岡田克也幹事長ら幹部が4日会談し、基本方針を確認した。国民の年金制度や年金行政への不信感が強いとみており、制度改革を衆院選の争点に据える。
政権獲得後に詳細な制度設計をして4年以内の法律改正をめざす。全額税方式の最低保障年金を創設するのは、安定的な財源を確保して老後の生活保障を充実させる狙いだ。現行25年の受給資格期間は廃止し、所得比例年金の保険料(15%の労使折半)を納めれば、最低でも月7万円受給できる仕組みとする。最低保障年金は所得比例年金を一定額以上受給する人は減額する。
新制度には十分な移行期間を設ける方向だが、詳細な制度設計は先送りする。すでに年金を受け取っている人は将来にわたり現行制度に基づき受給し、現役世代は当面は現行制度と新制度が混在した形となる見込みだ。新制度への移行が完了するまでに消費税率の引き上げが必要となるが、増税幅や時期には言及しない方向だ。
年金行政の見直しでは、税と保険料の一体徴収や、共通番号制度の導入も明記する。
【「抜本改革」の是非争点 民主の年金案 財源、詳細は先送り】
(6月7日 日本経済新聞 より)
民主党が次期衆院選で提案する年金制度改革案は、現行制度の抜本改正に力点を置き、消費税論議を含む詳細な制度設計は政権獲得後に先送りする。年金記録問題などで高まる年金不信を踏まえ、まずは制度改革の是非を争点にしたい考えだが、財源にはあいまいな点も残している。
現在の年金制度は職種によって制度が異なるなど複雑で世代間の負担格差も指摘されている。民主党案は分かりやすさと公平性を重視し、自営業者も含め収入に応じた保険料を納め、支払った保険料に見合う年金を受給する仕組みに統一する。現行制度に比べ負担と給付がどう変化するのかさらに分かりやすく示す必要があるほか、効率的な保険料徴収や低所得者対策なども課題ととなる。
政府がすでに約束した将来の年金支払いに対する積立金不足(過去債務)をどう解消するかなど移行期間中の財源の手当て策はあいまいだ。民主党の岡田克也幹事長は先の党代表選で270兆円の過去債務を新制度と切り離した別会計とする案を示したが、マニフェストには記載を見送る方向だ。
政府・与党内でも年金制度改革を議論する動きが出ているが、方向性に乏しい。政府の社会保障国民会議は昨年11月、基礎年金の税方式化の試算を含む最終報告を発表。4月に議論を始めた安心社会実現会議は非正規労働者の厚生年金の加入要件の緩和などを議論している。
【親バカ承知!小泉4代目“襲名劇場”】
(Sponichi Annexニュース 2008年9月28日記事 より)
小泉純一郎元首相が27日、地元の神奈川県横須賀市での講演会で「次の総選挙に出馬しない」と述べ、引退を正式に表明した。後継に指名した次男進次郎氏(27)も同席し、同選挙区から次期衆院選に「立候補する決意を固めました」と述べた。実質最後となる“小泉劇場”に、1000人以上の地元支援者が駆けつけた。
(小泉純一郎元首相は、) 進次郎氏については「親バカと言われるでしょうが、私が27歳のときよりはしっかりしいてる」と紹介。その後「じゃあ進次郎、あいさつしよう」と呼び込むと、進次郎氏が登壇。「よっ、4代目!」と掛け声が飛ぶ中、父と同じ赤いネクタイをつけた進次郎氏は「ここ横須賀と三浦(神奈川11区)から立候補する決意を固めました」と表明。「こいつは何かやってくれそうだ、そんな政治家になれるよう一生懸命努力します」と力を込めた。
【自民世襲制限先送り 小泉氏次男ら「例外」】
(6月 5日 朝日新聞 より)
自民党の武部勤・党改革実行本部長は4日、同本部の拡大幹部会で、国会議員の世襲制限を次の総選挙から行うとした当初の案を撤回し、実施時期を明記しない修正案を示した。自民党の世襲制度に対する取り組みは大きく後退しそうだ。
武部氏は5月21日、国会議員の親族が同じ選挙区から続けて立候補する場合、次の総選挙から公認しない、とする案を示していた。現職は含まれず、対象となるのは小泉元首相の次男進次郎氏(神奈川11区)と白井日出男元法相の長男正一氏(千葉1区)の新顔2人だった。
しかし、無所属で当選した後に追加公認するなどの「抜け穴」が批判されたほか、自民党の世襲議員からは早急な制限への異論が噴出した。
武部氏は5日の党改革実行本部総会で修正案の了承を取り付け、麻生首相に報告す予定。実施時期については、党執行部に委ねる考えだ。
これを受け、世襲制限を唱えてきた菅義偉・選挙対策副委員長は、小泉氏の次男などすでに公認が内定している2人は例外的に公認することとし、今後政界引退を表明した国会議員の親族は次の総選挙から公認しない方向で調整を進めている。
しかし、自民党はほとんどの選挙区ですでに公認を内定しており、次の総選挙で新たな対象者が現れる可能性は少ない。菅氏は世襲制限を政権公約に掲げることを目指しているが、事実上、「次の次の総選挙」に向けた検討課題にとどまる可能性もある。
民主党は次の総選挙から、3親等以内の親族が同じ選挙区から続けて立候補することを認めないと決めている。同党が総選挙に向け、世襲問題を自民党への攻撃材料にするのは確実だ。
【私の意見】
世界各国と比べて、経済面では日本はとび抜けて豊かですが、国民のほとんどは自分の将来に不安をいだいています。
民主党の年金改革案は国民にひろくセーフティーネットを張るための第一歩として評価できます。財源として消費税率のアップだけでなく、法人税・所得税の見なおしをあわせて検討する必要があります。財源がどこであれ、最終的に一人ひとりのセーフティーネットがしっかり張られているかどうかが重要です。私は2009年5月12日のブログ「あきらめずに総中流社会をめざそう!」の中でセーフティーネットのレベルは日本における生活保護レベルではなくヨーロッパ諸国や米国の国民の中位のレベルに置くべきであると述べました。
年金改革にしろ政治家の世襲制限にしろ、民主党には現状から少しでもより良いものに改めようという機運を感じますが、自民党にはそれが感じられません。何も変えなくとも選挙では当然のごとく当選するという時代は終わりつつあるというのに危機感が感じられません。自民支配の時代の終わりが確実に始まったと言えます。
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