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2008年5月 5日 (月)

医師も教師も名ばかり管理職 是正勧告等

【医師について名ばかり管理職と是正勧告/滋賀県立病院に労基署】
独立行政法人 労働政策研究・研修機構/メールマガジン労働情報NO.430:2008/4/25 発行より)

 滋賀県守山市の県立成人病センター(河野幸裕病院長)で、管理職の医師が、権限がないのに残業代が支払われない「名ばかり管理職」の状態に置かれているとして、大津労働基準監督署が労働基準法に基づく是正勧告をしていたことが23日、分かった。

 名ばかり管理職をめぐっては、未払い残業代の支払いを求める訴訟や労働審判が相次いでいる。公立病院にも同様の問題があることが明らかになったが、センターを運営する県病院事業庁関係者は「医師不足が要因となっている」と説明している。

 大津労基署は内部告発を受け、今月11日、センターに立ち入り調査。同事業庁から事情を聴き、勤務日誌など関係書類を調べた。

 この結果、部長以上の管理職の医師で、勤務終了後5~6時間の残業が常態化。月数回の夜間当直では、夜間診療や急患対応に追われ、当直が明けても深夜まで連続勤務する場合も多かったが残業代は支払われていなかった。

 さらに一般の医師も同様の勤務状態にあったが、一日8時間の法定労働時間を超える残業をさせる場合、労使協定を結んで労基署に届け出なければならないとの労働基準法の規定も守られていなかった。

 同事業庁の谷口日出夫庁長は「勧告を受けたのは誠に遺憾。今後、専門家を交えて協議し早急に対応したい」と話している。

 センターは、がんや循環器、脳神経疾患などの三大生活習慣病に対する拠点病院として1970年に創立。4月1日現在で、病床数は541、常勤の医師77人。2006年度の入院患者は延べ約13万8,000人。外来患者は約22万8,000人。

(共同通信)4月 24日

【教諭自殺、公務災害と認定/東京高裁が逆転判断】
独立行政法人 労働政策研究・研修機構/メールマガジン労働情報NO.430:2008/4/25 発行より)

 静岡県内の小学校の養護教諭だった尾崎善子さん=当時(48)=が2000年に自殺したのは、過重な仕事が原因でうつ病を発症したためとして、母親が公務災害と認めるよう求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は24日、うつ病による自殺と公務との因果関係を認定。請求を棄却した1審判決を取り消した。

 浜野惺裁判長は「尾崎さんは経験したことのない事態に次々と遭遇し、精神的に深刻な危機に陥り、抑うつ状態になった」と認定。「担当する特別支援学級に、行動に問題がある男児の体験入学を進める重圧で、うつ病を発症して自殺したと認められ、公務との間に相当の因果関係がある」と結論付けた。

 高裁判決によると、2000年1~2月、尾崎さんの特別支援学級に、友人に突然暴力を振るうなど行動に問題がある男児が体験入学。尾崎さんは、ほかの児童をけったり、髪の毛をつかんだりする男児の対応に悩み、その前後にうつ病となり、同年8月に自殺した。

 母親は、地方公務員災害補償基金静岡県支部で公務災害ではないと認定されたため、この処分取り消しを求め提訴した。

(共同通信) 4月 24 日

【京都地裁 教員の月67~108時間の超勤を残業と認めず 超勤100時間超の教員についてのみ京都市に55万円の支払いを命令】
               (MSN 産経ニュース 2008.4.23 より)

 違法な残業を行わせたうえ健康保持のための安全配慮義務を怠ったとして、京都市立小、中学校の教員ら9人が市に総額約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、京都地裁であった。中村哲裁判長(異動のため辻本利雄裁判長が代読)は、残業そのものの違法性は認めなかったものの、残業が月100時間を超えた教員について「勤務が過重にならないよう管理する安全配慮義務を怠った」として、市に55万円の支払いを命じた。

 ほか8人の請求は棄却した。原告、被告とも控訴する。

 判決によると、原告側は授業の準備や部活動の指導などで月に約67~108時間の超勤があったと指摘。「教職員の残業を原則禁止する給特法に違反する」と主張し、慰謝料や未払いの賃金の支払いを求めた。

 判決で中村裁判長は残業について「自発的、自主的な側面がみられる」として違法性は認めなかったが、「市は教員が心身の健康を損なうことがないよう、勤務時間を管理する義務がある」と指摘。残業が月100時間超と、原告で最長だった中学校教員(47)について「校長は時間外勤務が極めて長時間に及んでいたと認識、予見できたのに改善措置を取らなかった」として安全配慮義務違反を認定した。

【私の意見】Up63

1 前回のブログで教師は名ばかり管理職と述べましたが、医師の世界も長時間労働が当然視されています。教師・医師→聖職→黙々と働くのが当たり前であり善である、という公式の中で、残業手当も支給されず黙々と働かされているのが多くの教師や医師の実態です。働くのは善ですが、8時間を超える労働は労働の質が低下し悪に転化します。働かないことは善というラテン系の美徳が日本人には欠けています。

2 京都地裁の判決には全く納得いきません。各自治体の条例では「教育職員については、原則として正規の勤務時間を超える勤務はさせないものとする」「正規の勤務時間を超える勤務をさせる場合は、臨時又は緊急にやむを得ない必要があるときに限るものとする」と既定しており「京都市教職員の給与等に関する条例」第27条の2にも明確に規定されています。京都地裁は残業が当然視され残業をせざるを得ない教育現場の実態に目をつぶっています。政府、自治体が国民の基本的人権を侵害しても許される環境を日本の司法が支えていると思うことが少なくありません。本件もその一つだと思います。

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