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2008年5月25日 (日)

福田外交 アジア・アフリカと共に歩む

【私の意見】Up63

 福田康夫首相の外交政策を中心に関連記事を並べました。記事の数が多いので最初に私の意見を述べます。興味のない記事はとばしてください。
1は、5月22日第14回国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞主催)での晩餐会で福田首相が行った演説の記事です。
2は、この演説を「その言やよし」とした朝日新聞の社説です。
3は、5月23日に「アジアの未来」で高村外相が講演した内容です。
4は、同じ時に竹中平蔵元金融相が講演した内容です。
5は、日本政府がアフリカにコメ約2万トンの食糧援助を決めたことに関するものです。
6は、南アフリカの反アパルトヘイト活動で84年にノーベル平和賞を受賞したデズモンド・ツツ名誉大主教の「アフリカ支援 感染症対策日本が先導を」という意見記事です。
7は、日本の対外純資産が250兆円を越え過去最高を更新したこと、17年連続で世界最大の債権国になったことの記事です。
8は、日本の平和指数は140カ国・地域の中で世界5位という高い位置にあるとするロンドンからの記事です。
 
 小泉元首相の対外援助削限ケチケチ外交と靖国神社参拝強行外交、安倍前首相の従軍慰安婦否定発言と軍事大国化推進外交で、アジアの国や人々に日本政府や日本人への不信と軽蔑と警戒感が広がりました。福田首相は支持率が20%を割り、国民の人気はあまりありませんが、私は福田首相の考えや政策がアジアやアフリカの人々の信頼を回復する上で大きな役割を果たしていると思います。
 3の高村外相の「日メコン外相会議」も納得できます。「日本企業にとっても必ず良い効果が見込める」とも言っていますが、福田・高村外交は利権外交(利権のための海外援助)とは趣が違うと思います。4の竹中平蔵氏の講演は日本の競争力を高めるという視点で一貫していて論理矛盾はないのですが、“日本だけ強くなって他の国はどうでもいいの?”という疑問が相変わらず残ります。法人税率を下げても最後に人々の手にわたるときに平等であれば問題はないのですが、小泉・竹中改革は大企業を強化し富裕層を優遇するばかりで、多くの人々をワーキングプア化し、障がいのある人や老人を追いつめる政策を徹底的にとりました。後期高齢者医療も小泉・竹中改革で決めたことであって、福田さんはこの負の遺産の処理に追われています。
 次は民主党政権に変わるかもしれません。福田さんはそのことを覚悟しながらも、淡々と小泉・安倍の負の遺産を処理しているように思います。ねじれ国会で苦労をしながら日本の外交を日本の国際的地位にふさわしいものに改めようとする福田外交に私は賛辞を送ります(あまり福田さんをほめると9条の会の仲間の人たちからは“自衛隊を海外派遣できる恒久法を福田さんが作ろうとしているのではないか”と怒られますが・・・)

1【アジア 共に歩む】
                     (5月23日 朝日新聞 より)

<福田首相外交政策 防災協力訴える>

 福田首相は22日、東京都内でのシンポジウムで演説し、首相就任後初の包括的なアジア外交政策を発表した。太平洋を人や物資が行きかう「内海」に見立て、経済連携の強化を提唱。相次いだ自然災害を受けて防災協力に意欲を見せるなど「共に歩む」絆づくりを訴えた。30年後までを見通した日本のアジア外交の基本に位置づけたい考えだ。

 「太平洋が『内海』となる日へ」と題した演説は、首相の父の故福田赳夫元首相が1977年に発表した、東南アジア外交に関する基本原則「福田ドクトリン」を踏襲。日本とアジアのあるべき姿を「良いことを分かち合い、問題には共同で当る同僚同士のような関係」と表現した。
 首相は交通の発達で「太平洋は今や地中海のサイズに縮まってきており、これからさらに小さくなる」と強調。「開放」をキーワードに、「日本自身が開かれた多様性に生きることを原点」とすると述べた。
 アジアで日本が果たすべき具体的な行動として「5つの約束」を表明。①ASEAN(東南アジア諸国連合)共同体実現の断固支持②日米同盟の強化③平和協力国家としての尽力④知的・世代的交流の強化⑤気候変動問題への取り組み-を挙げた。
 ASEANは東アジア・太平洋の「地域協力の要」として「日本、中国、韓国に協力と統合のメッセージを発し続けた」と指摘。日本として将来的にASEAN担当大使やASEAN代表部を設置する考えを示した。今後30年間を「アジア格差解消の30年」と宣言。メコン地域などへの支援強化を打ち出した。
 日米同盟を「アジア・太平洋の安定装置」と位置づける一方、日本が「平和協力国家」として「苦労を惜しまず汗をかいていく」と表明。インド洋での給油活動などテロとの戦いを続けるとした。
 ミャンマーでのサイクロン被害や中国での四川大地震などを受け、「防災協力外交」の追求にも言及。アジア各国の緊急援助隊同士をネットワークで結び、鳥インフルエンザへの対応でも連携する「アジア防災・防疫ネットワーク」の構築を呼びかけた。
 さらに、アジア地域が「世界最大の温室効果ガス排出センターとなるのがほぼ確実」として、ポスト京都議定書の枠組み合意などを通した低炭素社会の実現など、気候変動分野での協力も訴えた。

<「対等に利益追求」を意識>

 福田首相が太平洋を「内海」とする国々の連携を呼びかけたのは、「日米同盟の強化とアジア外交の共鳴」を目指す自らの外交方針を、より具体的なイメージに発展させる狙いがある。

 さらに、首相は地域での連携を「学びあい、触発しあう関係」と位置づけた。アジア各国の経済成長は著しく、世界全体のGDPのうち太平洋地域は約6割を占め、域内の貿易額も5割近くに達する。地球温暖化や格差、防災・防疫など、国境を越えた連携が必要な問題も増える一方だ。
 「共に歩む」姿勢を鮮明にした演説は、日本がアジアで唯一の経済大国として地域を引っ張った時代から、対等な関係でお互いの利益を増進し合う時代に移ったことを強く意識した内容になっている。

2【アジア演説 福田さん、その言や良し】
                  (5月24日 朝日新聞 社説 より)

 アジアは世界史の主役に躍り出た。この地域のネットワークをさらに勢いあるものとするため、日本は他のアジア諸国や米国と一緒になって汗をかいていく-。
 福田首相がアジア太平洋地域の政治家や有識者を前に、都内でこんな演説をした。今後のアジア外交の基本について、考えをまとめたものだ。

 この演説からは、近年の日本外交が犯した二つの失敗の反省がうかがえる。ひとつは小泉首相時代の「日米さえよければ」という対米一辺倒から抜け出したことだ。中国との関係改善を軌道に乗せた自信がその背景にある。
 もうひとつの失敗は、安倍前首相や麻生元外相の「価値観外交」である。自由や民主主義という言葉を前面に押し立てるあまり、アジアなどの反発や疑心を招いた。
 演説では、北朝鮮の核や中国、ミャンマーの人権問題に対しては静かな語り口に終始した。抑制的すぎるとの批判もあるかもしれないが、強い言葉が必ずしも外交上の効果を生まないことも、首相が学んだ教訓なのだろう。
 首相は、日本の目指す将来像として「困った時に頼ってもらえる国、一緒に協力しようと思ってもらえる国でありたい」と語った。世界やアジアの平和のために、苦労を惜しまず汗をかく「平和協力国家」として自らを鍛えていくとも述べた。
 30余年前と比べると、日本の国際的地位も大きく変化し、担うべき役割や責任も様変わりだ。それを果たすには大変な覚悟がいる。だが、まずはこの福田演説、その言やよしである。

3【外相高村正彦氏 ASEANとの経済関係を強化】
                  (5月24日 日本経済新聞 より)

 1月にカンボジア、ラオス、ベトナムなどのメコン地域の外相を招いて「日メコン外相会議」を初めて開催した。日本はメコン地域を「希望と発展の流域」にする目標を立てており、経済協力の重点対象として政府開発援助(ODA)を注いでいく。
 日本企業にとっても貿易や投資などの面で必ず良い効果が見込めるはずだ、ちなみに(この地域の開発に力をいれている)中国とは政策対話を開き、政策の擦り合わせや情報の共有を図ろうとしている。
 ミャンマーは今月上旬にサイクロンが上陸し大きな被害を受けた。日本は緊急の物資とお金について計13億円を支援している。さらに人的支援の受け入れを決断することを期待する。
 2009年は「日メコン交流年」であり、人の交流は「信頼」を醸し出す。その上に「発展」を目指すため、民間投資を含んだオールジャパンの支援体制にしていきたい。日本企業がメコンのフロンティアで活躍できるようにする。
 メコンとの取り組みは「日本・メコン地域パートナーシップ・プログラム」と称し、3つの柱で構成される。民主主義や法の支配といった基本的価値をもり立てること、地域経済の統合と連携の促進、日本とメコン地域間の貿易・投資の拡大だ。
 東南アジア諸国連合(ASEAN)にとって後発のメコン地域を伸ばすことはASEAN全体の利益であり、わが国自身の利益ともなる。
 ASEANが力を入れているのは域内格差の是正だ。日本は今後ともASEAN統合の支援、重層的な経済連携協定(EPA)による経済関係強化を通じ、ASEANにとってパートナーであり続けたい。

4【日本経済研究センター特別顧問竹中平蔵氏 誘致庁設立、投資呼び込め】
                  (5月24日 日本経済新聞 より)

 アジア各国では1997年の通貨危機を経て貯蓄率が上昇し、経常黒字と外貨準備の拡大が進んだ、その結果、アジアから米国への投資が進み、現在のサブプライム問題を招く要因にもなった。
 アジアが潜在的に抱えるリスクは4つある。「スタグフレーション(景気停滞下の物価上昇)危機」「短期資金の流入増による市場の脆弱(ぜいじゃく)化」「人口が多い国での非効率性の温存」「人口減少による市場の縮小」だ。
 日本はアジアで健全な競争が進むように自らの改革に取り組むべきだろう。4つ提案したい。
 まず、羽田空港の能力倍増を実現すること。羽田を24時間稼動させれば、東京はアジアのハブとなり、金融センターとしての地位も高まる。国内他地域の結び付きも強まり、国内経済の活性化にも役立つ。
 次に低率の法人税を適用する「スーパー特区」を設けること。日本の法人税は高く、企業競争力を阻害している。第3に投資誘致庁の設立だ。先進主要国でこうした組織がないのは日本だけ。アジアの政府系ファンドの資金を呼び込み、国内経済を強くすべきだ。
 最後に東大民営化。世界の大学トップテンに名を連ねるのは私立大学ばかりだ。強い経済に強い大学は不可欠。優秀な研究機関である東大を政府の制約から解き放ち組織を活性化すべきだ。

5【対アフリカ コメ2万トン援助】
                  (5月22日 日本経済新聞 より)

<政府方針 緊急食糧支援 第1弾>

 政府はアフリカ諸国などに5000万ドルを投じ、日本が保有するコメ約2万トンを中心に食糧援助する方針を固めた。23日に閣議決定する。4月に発表した1億ドル(約100億円)の緊急食糧支援の第1弾で、原則として世界食糧計画(WFP)を通じて援助する。28日からのアフリカ開発会議(TICAD)を控え、支援策を具体化する。
 支援対象はスーダンやケニア、コンゴ共和国などアフリカ諸国を中心にアフガニスタンとパレスチナを含めた12の国と地域。支援先の要望に応じ、コメや小麦を援助する。コメはケニアなど5カ国向けに2万トン程度。国際貿易のルールで日本が義務的に輸入している「ニミマムアクセス米」や、有事に備えて備蓄しているコメを使う。
 穀物の国際価格が高騰し、世界的な食料不足問題が表面化。政府は洞爺湖サミットの議長国として食糧問題の議論を主導したい考え。

6【デズモンド・ツツ名誉大主教◆アフリカ支援 感染症対策 日本が先導を】
                     (5月22日 朝日新聞 より)

 アフリカは今も、植民地政策の遺産、人種差別と不平等に苦しみ、多くの人々が極端に不安定な生活を強いられ、経済成長の可能性も損なわれている。このことを私は常に世界の人々に訴えてきた。相互依存が深まる世界においては、アフリカの不安定化は、全世界を弱体化させ、また、危機を招くことを意味する。この点からも、日本が推進する「人間の安全保障」とうい理念が、この上ない価値を持つことは明らかだ。
 日本はG8サミットに向けて指導力を発揮し、「アフリカ開発」議題の根底的な理念として「人間の安全保障」を堅持すべきである。90年代の日本の対外援助政策が世界に誇っていた誠実さと活力を取り戻し、「人間の安全保障」の一層の推進を実行に移すべきだ。

 世界基金は、結核及びマラリア対策の援助資金全体の3分の2強を拠出し、エイズ対策においても主要な財源となっている。残念ながら、日本の世界基金への拠出額は第6位にまで低下した。世界基金は既存のプログラムを継続して実施し、3大感染症の解決に向けて目標を達成するために、日本と世界からの支援を必要としている。
 G8サミットの主要議題に国際保健を掲げる決断をした福田首相に、心からの感謝を表明したい。日本は世界基金への支援を倍増し、新たに10億ドル(約1千億円)の拠出を誓約することで、大国としてのリーダーシップを確立すべきである。日本がこれまでの約束を果たし、国際保健問題の諸課題の解決に向けて指導力を発揮することを、世界の人々は待ち望んでいる。

7【対外純資産250兆円】
                 (5月23日 日本経済新聞 より)

 日本の政府や企業、個人が海外にもつ資産から負債を引いた対外純資産残高は2007年末時点で、前年末比16.3%増の250兆2210億円となり、過去最高を更新した。増加は2年連続。外国債券への投資が増えたほか、保有する外国株式の価格上昇で評価額が膨らんだ。国際通貨基金(INF)資料によると、17年連続で世界最大の債権国となった。

 対外資産と対外負債ともとも過去最高を更新したが、資産残高の伸びが上回ったため、差し引きの純資産残高が増えた。
 対外資産残高は前年末比9.4%増の610兆4920億円。日本の低金利を背景に、金利が高い中長期の外債への投資が拡大した。邦銀による海外への貸し付けなどが増加したこともあり、初めて600兆円の大台を超えた。

8【平和指数 日本は世界5位】
                    (5月22日 朝日新聞 より)

 <米97位 最下位イラク 英社調査>

 世界の中で、日本は5番目に平和な国-。英国の調査会社がまとめた世界平和指数(GPI)で、日本は140カ国・地域の中でかなり高い評価を得て、G8の中で唯一ベスト10入りした。
 1位はアイスランド、中国67位、米国97位で、最下位はイラクだった。
 英誌エコノミストと同じグループのエコノミスト・インテリジェンス・ユニットが20日に発表した。軍事費や近隣国との関係、人権状況など、単に戦争をしているかどうかだけではなく、平和な社会の実現に必要な24分野の指標を設定して割り出したという。昨年、121カ国を対象にしたのが最初で今年は2回目。
 日本は犯罪やテロの懸念、人権尊重など多くの分野で最高の評価だったが、近隣国との関係や軍事能力の高さなどが平和度にはマイナスと見られたようだ。
 ランキング高位には北欧諸国が目立つ。G8の中ではロシアが最下位とされた。

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2008年5月18日 (日)

増える若者のうつ

    (NHK「きょうの健康」 6月12日放送(6月19日再放送))

【神庭重信 九州大学大学院教授】

神庭重信(かんば・しげのぶ) 経歴:1954年生まれ。80年慶應義塾大学医学部卒業。専門は精神医学、特に気分障害、精神科薬物療法、ストレス科学、行動遺伝学  九州大学病院(精神科・神経科) 

 「うつ病」は中高年に多い病気ですが、最近では若い年代の人にも増加しています。若者の場合は、起こりやすいタイプ、症状、薬物療法の効果、周りの人の対応方法など、典型的なうつ病とは異なる点が多くあります。

【若者のうつ 中高年に多い典型的なうつ病とは異なる特徴をもつ】

 最近若者にうつが増えています。“うつ”とは、うつ病を含むうつ状態全般を指します。うつ病の患者数は中高年が最も多いのですが、厚生労働省の調査によると、10歳代後半から30歳代前半の人のうつ病が、3年間で約1.5倍に増えているのです。また、日本の若者は諸外国の若者に比べ、うつ病になりやすい傾向があるともされています。
 若者のうつは、うつ病とまではいえない“うつ状態”であることが多く、中高年によくみられる典型的なうつ病とは、いろいろな点で異なります。例えば、中高年でうつ病を発症しやすいのは、「まじめ」「几帳面」「責任感が強い」といった傾向があり、非常に一生懸命仕事をする人です。自分の役割や社会の規範などを重視し、周囲の期待に応えようとすることで無理が生じてしまいます。
 これに対し、若い人でうつになりやすいのは、自己への愛着が強い人、“自分は何でもできる”という漠然とした自信を持っている人、社会的な規範への抵抗感をもつ人、周りの環境にうまく適応できない人などです。伸び伸び育ってきた若者が、社会の規範やビジネスの世界における成果主義、厳しい上下関係などに適応できず、うつ状態になることがあります。

【若者のうつの症状 倦怠感が長引きやすく周囲や環境を非難することが多い】

 中高年に多い典型的なうつ病では「憂うつ感」「意欲低下」「倦怠感」といった症状が現れますが、これは若者のうつでも共通しています。これらに加え、「睡眠障害、食欲低下、不安感、イライラ、焦燥感」といった症状もよく現れます。
 若者のうつに特徴的なのは、倦怠感が長引くことです。その結果、なかなか職場に復帰できず、無理をして戻ろうとすると「めまい、吐き気、頭痛」といった不快な症状が現れたりします。
 また、自分がうつ病になって会社に行けないのは“上司が悪いからだ”“仕事が合っていないからだ”というように、自分ではなく、他人や周囲の環境の責任にして非難する傾向があります。
 中高年の典型的なうつ病では、症状が現れてもうつ病だとは認めたがらず、“自分の頑張りが足りないからだ”と考えがちです。ところが若者のうつでは、みずから“うつ病である”と考えたがることが多いのが特徴です。治療中も、うつの症状が残っていることにこだわったりします。

【診断】

 うつ病の症状が、ほぼ毎日、一日中現れていて、それが2週間以上続く場合には、うつ病だと考える必要があります。
 若者のうつは、うつ病と同じような症状が現れる「双極性障害」や初期の「統合失調症」と見分けにくく、また、「パーソナリティー障害」、「発達障害」などが原因でうつ状態になっていることもあります。うつが疑われる症状が見られたら、きちんと精神科を受診し、早い段階から適切な対策を講じていくことが大切です。

【若者のうつの治療 抗うつ薬が効きにくい傾向があり、環境の改善が特に重要】

 うつ病の治療は通常、「休養」、抗うつ薬などによる「薬物療法」、考え方を変える認知療法などを含む「精神療法」が3本の柱となります。中高年の典型的なうつ病の場合、これらの治療によって、多くは3ヶ月~半年ほどでよくなっていきます。
 ところが、若者のうつでは、この3本柱の治療だけでは解決しないことが多いのが実情です。症状が重いときには3本柱の一般的な治療を行いますが、簡単に効果が現れないこともあります。
 特に薬物療法で使う抗うつ薬は、中高年のうつ病にはよく効きますが、若者のうつには効きにくく、症状が慢性化しがちです。さらに、若い人が抗うつ薬を服用した場合、服用開始から約2週間の間に、「気持ちが高ぶる、イライラする、死にたい気持ちが強まる」といった副作用が現れることがあるので注意が必要です。
 特に24歳以下の人では、抗うつ薬の服用初期に自殺したいという願望が強まる危険性が若干ながらあるため、使用については十分に検討される必要があります。薬物療法は、プラス面とマイナス面を考慮し、慎重に行われなければなりません。
 症状が軽くなってきたら、医師と一緒に、“どんな環境に置かれていて、どんなストレスがあるか”など、うつのきっかけとなっているストレスの原因を整理します。そのうえで、環境を変えたり、足りない能力を習得する手助けをしたりして、患者さんが環境に適応していくのを支援することが、若者のうつの重要な治療となります。

【周りの人の対応 典型的なうつ病と異なることを理解し、環境を整える努力が必要】

 若い人のうつは中高年に多い典型的なうつ病と異なるため、周りの人は特に次の点に注意します。
 若い人のうつは“怠けている”と誤解されがちですが、本人は非常に苦しんでいます。周りの人はその苦しさを理解し、休養と服薬を勧めるようにします。
 典型的なうつ病は、抗うつ薬を服用して休養していればよくなることが多いのですが、若者のうつでは薬が効きにくく、治療に長い時間がかかることも少なくないことを理解してください。
 周りの人は、医師との連携を深めて社会復帰のためのリハビリテーションを支え、さらには勤務先や学校とも協力しながら、患者さんの環境を整えることを考えるのも非常に大切です。
 また、本人を責めないようにします。患者さんを追い詰めて逃げ道を塞いでしまうような対応をすると、自傷行為に走ったりすることもあるため、避けなければなりません。なるべく本人のよいところをほめるように心がけ、前向きに社会復帰しようという気持ちをもたせることが大切です。

【私の意見】Up63

 日本の若者は世界でもとびぬけて危害を加えないやさしい“生きもの”です。私は時々若者の街と言われる渋谷を訪れることがあります。たくさんの若者がいますが、恐いと思わせるようなニイちゃんもネエちゃんもいません。みんな他人のことに無関心です。昔は“眼をつけた”と言ってすごむ若者が時々いましたし、若者同士の喧嘩も時々ありました。渋谷はほんとうに安全なまちです。もともと日本人は殺人の発生率は米国、英国、フランス、ドイツの5分の1ないし3分の1です。若者の殺人や強盗の発生率は他の世代よりも多いのが各国共通です。日本も昭和20年代はそうでしたが今では若者は大人世代と変わりがありません。それだけ日本の今の若者はとびぬけて安全です。
 私たちは青年期によくキレました。キレて友人やまわりの大人と口論になり時にはとっくみあいの喧嘩となりました。でも今の若者は職場で傷つくようなことがあるとキレる前に自分の中にとじこもる傾向があるように思います。
 働くうつの人のための弁護団に休職中の若い人の復職相談が時々あります。ご本人からの相談と両親を通じての相談があります。弁護団から勤務先に働きかけると、多くの場合勤務先は一定の職場環境の改善の努力を示しますが、根本的な解決でないため休職期間が満了により退職したというケースも少なくありません。
 相談を受けながらやさしい“彼にとって”“彼女にとって”魅力のある生き方は何だろうと思いをめぐらしますが、いい処方箋がなかなか見つからないのが私の悩みです。

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2008年5月12日 (月)

日経「改革停滞を憂える」と朝日「北欧に学ぶ」

 同じ5月5日に日経新聞と朝日新聞に対照的な記事が載っていましたのでご紹介します。一緒に考えて下さい。

【社説 改革停滞を憂える】
                   (5月5日 日本経済新聞 より)

<長期拡大でも地位低下>

 日本経済は2002年から上向いて戦後最長の拡大を記録し、いま踊り場にある。だが回復力は弱く、02年から昨年までの実質成長率は平均1.8%と、ともに2.65%の米英を下回る。一人当たり国内総生産は06年に経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国の18位(1993年は3位)に落ち込んだ。
 また世界経済フォーラムの調べによると、国別の競争力は昨年、世界8位(93年は1位)、情報技術分野の競争力では今年、19位(昨年は14位)と、多くの指標が日本経済の地位低下を示す。

<グローバル競争に耐える制度を早く>

 その背景にあるのは、日本がぐずぐずしている間に、米国、英国、北欧諸国など多くの国が経済のグローバル化に対応して市場重視の改革を進めてきた事実である。
 ところが日本では「小泉内閣以来の改革の行きすぎが地方経済の疲弊や所得格差を生んだ」などの声がある。その大半は的はずれに思える。例えば公共事業削減で地方経済が悪化したとしても、地方分権や農業改革、官業の民間移管などの改革を進めていれば悪化の度合いは緩やかだったはず。改革の行きすぎではなく不徹底な改革こそが問題だ。
 いま日本経済は米サブプライム問題に端を発した景気減速と、石油・食料を中心とした物価高の二重苦に入りつつある。そこでは財政・金融政策による需要管理は無力だ。需要を喚起すればインフレを加速させ、需要を抑えれば景気をさらに悪化させるからだ。需要管理ではなく供給面を改革し、世界で16位の労働生産性を高めるしかない。
 福田康夫首相は、「骨太の方針」に向けて成長戦略の策定を指示するなど表向きは改革に取り組んでいる。だが首相の関心は、中身があいまいな「消費者庁」の創設など国民受けを狙ったものに偏りがちだ。
 いま本当に必要なのは経済の開放と競争を通じて成長を持続させるための改革だろう。

 例えば関税の相互撤廃を軸とする経済連携協定(EPA)は、企業の国際展開に必須だ。現実には、東南アジア諸国と結んだ協定は日本が農産物などの市場開放を渋ったため、相手国の工業品関税引き下げも限定的で双方にメリットが少ない。日本への不信感から協定を守らない国も現れ、タイの鉄鋼関税などに日本の業界は不満を募らせる。今後、オーストラリアや欧州連合(EU)と実効ある協定を結ぶには本格的な市場開放を避けられない。
 そのためにも農業改革は大切だが歩みは遅い。一例だが、株式会社が土地を借りて大規模な農業を営む場合、市町村が仲介する。大抵は工作放棄地など条件の悪い土地があてがわれる。企業に対する役所の懸念もあるようだが、これでは農業の生産性向上は遠い。世界的な食糧不足は対岸の火事でなく、自給率向上の面からも競争力強化は急務だ。

 企業の税負担軽減も考えるときである。法人課税の実効税率は40.7%(東京都)と、ドイツ(29.8%)や英国(28%)を上回る。社会保険料や租税特別措置も勘案すると欧米より低い業種もあるが、法人税負担の著しく低いアジア諸国との競争も考えれば軽減は当然だ。
 グローバル化の時代には企業が各国と同じ土俵で競えなければ不利になる。その事実を与野党の政治家は厳粛に受け止めるべきである。

【特集 北欧に学ぶ】
                       (5月5日 朝日新聞 より)

<出生率も就労率も高く>

 一人の女性が一生に産む子どもの数である合計特殊出生率。フィンランドは1.84%(06年)で、日本の1.32%を大きく上回る。60年代以降、女性の社会進出とともに出生率は下がったが、87年を底に1.7~1.8台に回復、安定した。女性就労率は高く、多くが正規雇用だ。
 NGO「フィンランド家族連合」のアナ・ロトキルシュ上級研究員によると、教育レベルが高いほど女性の産む子どもの数は減る、という国際的な傾向はフィンランドには見られないという。

 共働きを支えるのは公立保育所と育児手当だ。産後10ヶ月間、収入の3分の2が出る育児休業が与えられる。この育休明けが、子どもを保育所に預けて職場復帰する最初の節目となる。保育所費は収入に応じて払う。低所得者は無料で、最高で月200ユーロ(約3万3千円)。3歳までは自宅で育てれば、育児手当が少なくとも月300ユーロ(約5万円)支給される。

 手厚い施策は国民の高い税負担が支える。所得が多い者ほど重税感が増す。ある政府関係者は「税負担は他のEUの他国と比べても、確かに重い。しかし、社会をよくするために使われていると納得できれば受け入れる、という感覚はみなにある」と話した。ロトキルシュさんは「税金はサービスで取り戻せる、という意識が強い」と言う。
(井田香奈子)

<数字でも豊かさキラリ>

 北欧諸国は、さまざまな指標で世界の上位に位置している。
 「世界競争力ランキング」(07年)では、デンマークが米国、スイスに次ぐ3位。世界の政財界リーダーが集まるダボス会議の主催者、世界経済フォーラムが各国のインフラ整備状況やマクロ経済の安定度、教育制度などの要素を指数化し、世界の経営者らへのアンケート回答と組み合わせて算出したものだ。
 教育面ではフィンランドが特に光る。経済協力開発機構(OECD)による生徒の学習到達度調査(PISA)では、科学的リテラシー(応用力)で03年、06年と連続して1位。「学力世界一」として、日本でも注目を集めた。
 女性の社会進出も進んでいる。国連開発計画(UNDP)が、国会議員や、管理職、専門職などに占める女性の割合などから算出するジェンダー・エンパワーメント指数(07年)では、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマークの順で1位~4位を独占。日本は54位だ。男女差に限らず、所得格差の度合いを示すジニ係数でわかるように貧富の格差も比較的小さい。
 財団法人・社会経済生産性本部が、健康や環境、労働経済など56の指標を使った「国民の豊かさ」総合指標(07年)でも、2位ノルウェー、3位スウェーデン、5位フィンランド、8位デンマークと上位を占める。総合的な「人間の豊かさ」を示すUNDPの人間開発指数(07年)でもノルウェーが2位など、北欧諸国が上位に並ぶ指標は枚挙にいとまがない。
(松井健、吉田美智子)

<尊厳をもてる社会を 東大教授 神野直彦氏>

 じんの・なおひこ 46年生まれ。専門は財政学。著書「人間回復の経済学」「『希望の島』への改革」などで、スウェーデンの経験を紹介し、福祉・教育・医療の充実や新産業育成の必要性を主張する。北ヨーロッパ学会理事。

 日本人は北欧について「高負担の国々が、どうやって経済成長できるのが」という点に関心を抱くが、彼らは経済成長よりも、尊厳をもって生きられる社会をどうやって築くかを重く考えている。
 スウェーデンでは、社会サービスを「オムソーリー」と呼ぶ。「悲しみを分かち合う」という意味。他者に優しくし、必要とされる存在になることが生きることだと考える。その概念によって社会が支えられている。
 高い税金に不満が少ないのも、分かち合いの発想からきている。いつかは自分も子供を持ち、高齢者、あるいは失業者になる。充実した介護や育児サービス、教育や職業訓練があれば、安心できる。
 企業活動や社会貢献もそうだ。会社では、個人が競い合うというより、家族や地域社会のようにみんなで知恵を出し合う。女性の知恵も生かす。こうすれば多くのアイデアが生まれ、需要に対応しやすい。信頼して分かち合う社会が、知識集約産業に適していたということだ。
 日本では、税や社会保険料を「負担」と考える。高負担だと海外投資が呼び込めないと思い込み、規制をなくして「小さい政府」を目指す。財政負担が重いという理由で後期高齢者医療制度をつくる。
 大学生への調査で「この社会は、気をつけていないと誰かに利用されてしまうか」という問いに、日本は8割が「そう思う」と答えた。フィンランドは25%だった。北欧の成功を部分的につまみ食いしようとしても、うまくいかない。まずは互いを信頼し合える社会、政治が必要だ。
(聞き手・山口智久)

【私の意見】Up63

 日経新聞がどうしてこんなにも小泉改革に入れ込むのか、私には今なお理解不能です。「いま本当に必要なのは経済の開放と競争を通じて成長を持続させるための改革だろう」と言われても、小泉改革で人々が少しも幸せになれず、この社会が尊厳をもって生きられる社会とは程遠いのに、この社説にとても賛同することはできません。株式会社に上質な土地を与えて農業生産をあげさせ、法人税を下げて企業の純利益を増やしても、そのことが人間としての国民ひとり一人の充実した人生に結びつかなければむしろ有害です。小泉・竹中「改革」の致命的な欠陥は生身の人間のことを考えていないことに尽きます。
 うつ病や過労死があとを絶たないのに日経社説が「労働生産性を高めるしかない」と言いきる偏向性は日本最大の経済紙だけにとても心配です。

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2008年5月 5日 (月)

医師も教師も名ばかり管理職 是正勧告等

【医師について名ばかり管理職と是正勧告/滋賀県立病院に労基署】
独立行政法人 労働政策研究・研修機構/メールマガジン労働情報NO.430:2008/4/25 発行より)

 滋賀県守山市の県立成人病センター(河野幸裕病院長)で、管理職の医師が、権限がないのに残業代が支払われない「名ばかり管理職」の状態に置かれているとして、大津労働基準監督署が労働基準法に基づく是正勧告をしていたことが23日、分かった。

 名ばかり管理職をめぐっては、未払い残業代の支払いを求める訴訟や労働審判が相次いでいる。公立病院にも同様の問題があることが明らかになったが、センターを運営する県病院事業庁関係者は「医師不足が要因となっている」と説明している。

 大津労基署は内部告発を受け、今月11日、センターに立ち入り調査。同事業庁から事情を聴き、勤務日誌など関係書類を調べた。

 この結果、部長以上の管理職の医師で、勤務終了後5~6時間の残業が常態化。月数回の夜間当直では、夜間診療や急患対応に追われ、当直が明けても深夜まで連続勤務する場合も多かったが残業代は支払われていなかった。

 さらに一般の医師も同様の勤務状態にあったが、一日8時間の法定労働時間を超える残業をさせる場合、労使協定を結んで労基署に届け出なければならないとの労働基準法の規定も守られていなかった。

 同事業庁の谷口日出夫庁長は「勧告を受けたのは誠に遺憾。今後、専門家を交えて協議し早急に対応したい」と話している。

 センターは、がんや循環器、脳神経疾患などの三大生活習慣病に対する拠点病院として1970年に創立。4月1日現在で、病床数は541、常勤の医師77人。2006年度の入院患者は延べ約13万8,000人。外来患者は約22万8,000人。

(共同通信)4月 24日

【教諭自殺、公務災害と認定/東京高裁が逆転判断】
独立行政法人 労働政策研究・研修機構/メールマガジン労働情報NO.430:2008/4/25 発行より)

 静岡県内の小学校の養護教諭だった尾崎善子さん=当時(48)=が2000年に自殺したのは、過重な仕事が原因でうつ病を発症したためとして、母親が公務災害と認めるよう求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は24日、うつ病による自殺と公務との因果関係を認定。請求を棄却した1審判決を取り消した。

 浜野惺裁判長は「尾崎さんは経験したことのない事態に次々と遭遇し、精神的に深刻な危機に陥り、抑うつ状態になった」と認定。「担当する特別支援学級に、行動に問題がある男児の体験入学を進める重圧で、うつ病を発症して自殺したと認められ、公務との間に相当の因果関係がある」と結論付けた。

 高裁判決によると、2000年1~2月、尾崎さんの特別支援学級に、友人に突然暴力を振るうなど行動に問題がある男児が体験入学。尾崎さんは、ほかの児童をけったり、髪の毛をつかんだりする男児の対応に悩み、その前後にうつ病となり、同年8月に自殺した。

 母親は、地方公務員災害補償基金静岡県支部で公務災害ではないと認定されたため、この処分取り消しを求め提訴した。

(共同通信) 4月 24 日

【京都地裁 教員の月67~108時間の超勤を残業と認めず 超勤100時間超の教員についてのみ京都市に55万円の支払いを命令】
               (MSN 産経ニュース 2008.4.23 より)

 違法な残業を行わせたうえ健康保持のための安全配慮義務を怠ったとして、京都市立小、中学校の教員ら9人が市に総額約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、京都地裁であった。中村哲裁判長(異動のため辻本利雄裁判長が代読)は、残業そのものの違法性は認めなかったものの、残業が月100時間を超えた教員について「勤務が過重にならないよう管理する安全配慮義務を怠った」として、市に55万円の支払いを命じた。

 ほか8人の請求は棄却した。原告、被告とも控訴する。

 判決によると、原告側は授業の準備や部活動の指導などで月に約67~108時間の超勤があったと指摘。「教職員の残業を原則禁止する給特法に違反する」と主張し、慰謝料や未払いの賃金の支払いを求めた。

 判決で中村裁判長は残業について「自発的、自主的な側面がみられる」として違法性は認めなかったが、「市は教員が心身の健康を損なうことがないよう、勤務時間を管理する義務がある」と指摘。残業が月100時間超と、原告で最長だった中学校教員(47)について「校長は時間外勤務が極めて長時間に及んでいたと認識、予見できたのに改善措置を取らなかった」として安全配慮義務違反を認定した。

【私の意見】Up63

1 前回のブログで教師は名ばかり管理職と述べましたが、医師の世界も長時間労働が当然視されています。教師・医師→聖職→黙々と働くのが当たり前であり善である、という公式の中で、残業手当も支給されず黙々と働かされているのが多くの教師や医師の実態です。働くのは善ですが、8時間を超える労働は労働の質が低下し悪に転化します。働かないことは善というラテン系の美徳が日本人には欠けています。

2 京都地裁の判決には全く納得いきません。各自治体の条例では「教育職員については、原則として正規の勤務時間を超える勤務はさせないものとする」「正規の勤務時間を超える勤務をさせる場合は、臨時又は緊急にやむを得ない必要があるときに限るものとする」と既定しており「京都市教職員の給与等に関する条例」第27条の2にも明確に規定されています。京都地裁は残業が当然視され残業をせざるを得ない教育現場の実態に目をつぶっています。政府、自治体が国民の基本的人権を侵害しても許される環境を日本の司法が支えていると思うことが少なくありません。本件もその一つだと思います。

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