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2008年4月27日 (日)

黒柳徹子さん トットちゃんの教育論

【トットちゃんの教育論 黒柳徹子さんに聞く】
                   (4月24日 日本経済新聞 より)

くろやなぎ・てつこ 1933年東京生まれ。トモエ学園から香蘭女学校を経て東京音楽大学声楽家を卒業。NHKの「ヤン坊ニン坊トン坊」などで人気者に。女優、司会者として活躍するかたわら、ユニセフ(国連児童基金)親善大使、社会福祉法人「トット基金」理事長として子ども支援にかかわっている。

<どの子も個性と才能を持って生まれてくる。それが周りにつぶされてしまう前に見つけて伸ばすのが教育だ、と教わりました>

 マリー・アントワネットの髪型を模したいつものタマネギ頭にベレー帽で、自宅近くの喫茶店に現れた黒柳徹子さん。小学校の時の思い出に触れながら、教育の重要性を説いた。
 「トモエ学園では心と体のバランスを重視し、ダルクローズという人が考えたリトミックというリズム教育を取り入れていました。作詞家のなかにし礼さんに、『あなたのおしゃべりの刻みはモーツァルトのリズムと同じ』と不思議がられるのもリトミック教育の影響。今テレビの仕事を続けていられるのもあの教育のおかげかしら」
 
 24年前、タンザニアへ行った時のことが忘れられない。ニエレレ大統領は元校長先生。教育に力を入れていた。「おかげで、タンザニアの識字率は今も他国に比べ高い。宗主国は植民地に教育の機会を与えませんでしたが、機会さえあれば、皆何とかして勉強します。木の下の“木下学校”で板きれに白墨で書いて授業をする先生、地面に枝で書く先生もいました。教育の重要性は途上国自身が一番わかっています」

<もがき苦しむ子どもたちの姿に、知らない方がましと思ったこともある。しかし、人間として知るべきことです>

 次から次へと、悲惨な話が出てくる。「こういう現実を知らないというのでは、子どもたちに申し訳ないですよ。戦争や自然災害で被害を一番受けるのは彼らなんですから」と嘆く。「リベリアやシエラレオネ、コートジボワールでは少年兵に出会った。誘拐され、少年兵に仕立てられた。大人の指示で戦い、相手を殺しただけなのに、『人殺し』と非難されていました」
 ユニセフは、開催中の「万人のための教育」ファスト・トラック・イニシアティブ実務者会合やアフリカ開発会議(TICAD)、洞爺湖サミットを通して、基礎教育の重要性を訴えていく方針だが、黒柳さんの考えも同じだ。
 こんなこともあった。「9.11」前にアフガニスタンへ行った。ヘラートという都市は難民であふれていた。黒柳さんはタリバンに、「難民キャンプの女の子たちに勉強させてあげて。キャンプから村に帰った時、読み書きができれば皆に教えてあげられるから。アフガニスタンのためにもなる」と直談判した。首都カブールと違い、規制もゆるいのか、「いいだろう」と許可してくれた。女の子が一生懸命勉強する姿が印象的だった。

 それにしても、ユニセフ親善大使をこんなにも長く続けられるエネルギーはどこから?ひとつは、戦争を経験していること。もうひとつは、トモエ学園の小林宗作校長の教えからだ。「いろんな障害のある子もいるなかで、いつも『みんないっしょにやるんだよ。みんないっしょだよ』と指導されていました。苦境にある子どもを見ると、いつもこの言葉が私の心に浮かび、大使の仕事を続けさせてくれるのです」

<アフリカは遠い。そう感じるかもしれません。でも、どこにいても人間同士。痛み、苦しみ、喜び、愛する心、それは同じなんです>

 黒柳さんは、子どもがイジメなどで自ら命を絶つ痛ましい事件が後を絶たない日本が心配でならない。「アフリカでは、反政府組織に家を焼かれて父親は殺され、母親はレイプされ、自分も手足を切り取られる。そんな子がいっぱいいる。そういう子でもけなげに生きようとしている。自殺したケースは一度も耳にしていません」
 「子どもは本来、前向きに生きる力を持っている。日本でも、子どもが生き生きするような教育をしてほしいですね。幼稚園から勉強、勉強では、他人を傷つけるか、自分を傷つけるかです。子どもの魂を自由にしてあげたい」
 話しながら、黒柳さんの目には何度も涙が光った。最後に、初めてアフリカの土を踏んだ時、スワヒリ語で子どものことを「トット」というのだと知った時の驚きを語ってくれた。「こんな偶然って本当にあるの。私の小さいころの呼び名が、アフリカでは、子どもという意味だなんて。子どものために働けと神様がおっしゃっているんだな、と思いました。つらくても、子どものために働けるというのはありがたいことです。子どもたちの苦しみを世界に知らせる。それが私の使命だと肝に銘じています」

【小学校1千校をアフリカに建設 高村外相表明】
                     (4月24日 朝日新聞 より)

 高村外相は23日、今後5年間でアフリカに約1千の小学校を建設し、約40万人に学びの場を提供することを柱とする途上国向けの教育支援策を明らかにした。援助規模は約300億円になる見通し。東京都内であった国際教育協力に関するシンポジウムで語った。
 高村氏は「国の自立を勝ち取り、成長を成し遂げるには多様な人材が不可欠」と教育の重要性を強調した。5月に横浜であるアフリカ開発会議(TICAD)や7月の北海道洞爺湖サミットに向けてアピールする狙いもある。
 既存の学校に対しても、給食の実施や井戸、男女別トイレの設置などを進め、HIV・エイズ予防啓発や防災教育などができる地域社会の拠点となる学校づくりを支援。また、今後5年間でアフリカの10万人を含む全世界で30万人の理数科教員に研修を実施する。
 ユネスコによると、アフリカやアジアではいまだに約7200万人が小学校に通えていないという。

【日本の子どもたちに関連する新聞記事】

<4月11日 日本経済新聞 生徒にセクハラ >
 教師を懲戒免職 横浜市教委

<4月14日 朝日新聞 中3女子、警官を足げり・つば吐き >
 自転車の2人乗り注意されて大暴れ 3人を公務執行妨害容疑逮捕 春日部

<4月16日 朝日新聞 学校裏サイト3万8000件>
 文科相調査 目立つ誹謗・中傷(「キモイ」「ウザイ」「チビ」など)

<4月23日 朝日新聞 「プロフに悪口」と殴打>
 中3重体 殺人未遂容疑 17歳少年逮捕

 自己紹介サイト 中高生に急拡大 いじめや援助交際 トラブル懸念

<4月24日 日本経済新聞 硫化水素 相次ぐ二次被害>
 自殺巻き添え死、住民避難 洗剤で発生 対策難しく
 硫化水素を使った自殺の二次被害が相次いでいる。23日夜にも高知県で女子中学生が自宅で自殺を図り、周辺住民ら120人が避難する騒ぎとなった。いずれのケースも身近な洗剤や入浴剤を使って硫化水素を発生させており、消防や洗剤メーカーは対策に頭を悩ませている。

<4月27日 朝日新聞 横浜 また硫化水素自殺>
 マンションで高3男子 住民ら50人避難

【私の意見】Up63

<教師ホットライン弁護団(仮称)その後の設立準備状況について>
 弁護士のネットワークづくりは少しずつ着実に進んでいます。弁護士のネットワークの構築と平行して教師グループとのネットワークも広げていきたいと思います。
 4月21日の日経新聞に
   未履修問題 校長自殺は公務災害
   茨城の高校 審査会が一転認定
という記事が掲載されていました。公務災害と認定されても亡くなった人は永遠にもどってきません。教師や校長を死に追い込む教育職現場の改善が急務です。私たち弁護士が、じりじりと気持ちが落ち込んでいく教師の方の心の相談相手の一員に加わることができればという思いでいます。

<日本の子どもたちの現状>
 黒柳さんは、子どもがイジメなどで自ら命を絶つ痛ましい事件が後を絶たない日本が心配でたまらないと涙を流しながら話されていましたが、最近の新聞記事を拾っただけでも、日本の子どもたちの現状が深刻な状況にあることがわかります。私たち大人は子どもたちに死を選択させる根源はこの社会のどこにあるのか真剣に考える必要があります。この社会は病んでおり、しかも重病です。

<日本政府久々のヒット>
 小泉内閣以来、日本政府は政府開発援助を減らし続け、世界第1位から第5位に転落しました。高村外相の小学校1000校をアフリカに建設するという表明は、日本政府の久々のほのぼのとした話です。トットちゃんだけではなく日本国をあげてアフリカや南アジアの子どもたちを応援していきたいものです。

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