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2007年7月 2日 (月)

国連調査 「豊かな国」日本が世界1位

【世界の富 「豊かな国」日本が1位
                 1人2000万円保有 国連調査】

                   (2006年12月6日 朝日新聞 より)

 国連の研究機関が5日発表した「世界の個人の富の状況」調査で、為替レートで計算した1人あたりでは米国や欧州、産油国も上回って日本が世界で最も豊かな国となる結果が出た。また、世界の成人人口の1%が世界中の家計の「富」の約4割を所有し、世界の約半数を占める貧しい人々は「富」の1%しか所有していないという地球規模の格差の実態も浮き彫りになった。
 調査は、国連大学直属の研究機関である国連大学世界開発経済研究所(ヘルシンキ)が初めて実施。00年時の各国政府や国際機構の統計をもとに、不動産や預貯金などの個人の資産から借金などの負債を差し引いたものを「富」と定義した。
 それによると、世界中の家計の富を合計すると125兆ドル。1人あたり2万500ドルとなった。国別に見ると日本は1人あたりの富が18万1千ドル(約2千万円)でトップ。米国の14万4千ドルなどを上回った。ただ、物価水準を考慮した購買力平均で計算すると、日本はスイスや米国、英国などを下回った。
 日本の特徴について、調査は「90年代の不動産や株式の市況の低迷も反映し、預貯金など流動性の高い資産を強く好んでいる」と指摘している。
 貧しい地域では、コンゴ(旧ザイール)が1人あたり180ドル、エチオピアは193ドルなどで、北米やヨーロッパ、日本などとの千倍規模の激しい格差を示している。世界を10人の集団にたとえると、1人が99%の富を独占し、残りの1%を9人が分けている状態だという。

【国連調査 世界の富 最も豊かな上位1%の層を
                日米だけで3分の2近くを占める】

                (2006年12月6日 日本経済新聞 より)

 最も豊かな層に属し、成人人口の1%に相当する人々が所有する富は、世界の4割に相当。「上位1%」を国別に分類すると、米国が最多の37%、日本は2番目に多い27%となった。日米だけで上位1%の3分の2近くを占めた。1人あたりの富の平均は2万6千ドル。日本は18万1000ドルで米国の14万4000ドルを抑えてトップ。中国は2600ドル、インドは1100ドルだった。

<ジニ係数比較 日本、格差小さめ>

 今回の調査では富の分配の格差を示す「ジニ係数」も国別に算出。値が1に近づくほど格差が大きくなる。日本は0.55で、米国の0.80などと比べ格差は比較的小さかった。世界全体のジニ係数は0.89。最も貧しい層を含む成人人口の50%が所有する富の合計は、世界全体の1%にとどまった。富は年々蓄積されるため、単年度の所得などに比べて偏りが発生する傾向が強い。
 調査を指揮したカナダの西オンタリオ大学経済学部教授のジェームズ・デイビス氏は「日本は(富の母数となる)貯蓄を重視する文化があり、比較的平等な富の国内分配につながっている」と分析した。

【ファミリー経済 エコノ探偵団
  米国の格差 ITや株高が背景に 富裕層ほど所得が増加】

                    (7月1日 日本経済新聞 より)

<上位1%に資産集中>

 ブルッキングズ研究所上級研究員で、米連邦準備理事会(FRB)の副議長も務めたことのあるアリス・リブリンさんに話を聞いた。「米国の所得格差は広がっています。富裕層の所得増加のスピードが速くなっているためです」
 米商務省の統計によると、所得の上位20%の世帯の平均年収は1995年から2005年にかけて14.7%増えた。上位40-60%の世帯の増加率6.7%、下位20%の0.4%を大幅に上回る。この結果、上位20%の所得が全所得に占める割合は50.4%に達した。
 次にニューヨーク大学を訪れ、経済学部教授のエドワード・ウルフさんに聞いた。「上位層、特にトップ1%くらいの人がより豊かになっています」
 ウルフさんがFRBの資料を基に分析したところ、04年には所得の上位1%の世帯が米国の個人資産全体の34.3%、上位10%の世帯が同71.2%を保有していることがわかった。

<専門職の生産性向上

 大規模になった取引を獲得するため、金融業界は高度な金融知識を持つ人材を確保しようと高給を競った。その結果、上位層の所得の伸びが大きくなったという。
 大手証券、ゴールドマン・サックスの最高経営責任者(CEO)が06年に5400万ドル(約65億円)、メリルリンチのCEOが4800万ドル(約57億円)もの巨額報酬を得たことは米国でも大きく報道された。
 CEOの報酬が上がったのは金融業界だけではない。あるシンクタンクの調査では、米大手350社のCEOが05年に受け取った報酬の平均は、一般社員の平均年収の411倍に上る。格差は10年前の180倍から大きく拡大しており、米労働総同盟産業別会議(AFL・CIO)など労働団体は批判を強めている。
 FRBの資料によると、04年の所得の上位10%の世帯では9割が株式を保有していた。他方、上位40-60%では半分以下、20%以下では1割の世帯しか株式を保有していない。

<賃金の二極化が加速>

 「IT化で工場労働者などの仕事が消える一方、経営者など高度な知識を必要とする仕事とサービス業の仕事は減らないため、賃金の二極化が加速しました」とマサチューセッツ工科大学の准教授デイビット・オーターさん。
 ニッセイ基礎研究所の主任研究員、土肥原晋さんにも聞いてみた。「米国では努力しだいで高給が取れ、そうした人が国全体を引っ張ればいいという考えが根強くあります。しかも日本より経営者の権限が強いため、CEOの報酬は高くなりやすいのです。ただ、技術革新による格差拡大は日本でも起こりうることです」「IT化や株高などで、金持ちがますます金持ちになる傾向が強まっています」

【家計の金融資産1536兆円】
                    (6月15日 日本経済新聞 より)

<昨年度末、1%増>

 日銀が15日発表した2006年度末の資金循環統計(速報)によると、家計が保有する預金や株式などの金融資産の残高は前年度に比べ1%増の1536兆1628億円となり、年度末では過去最高となった。内訳をみると、預貯金から他の金融資産への資金シフトが進み、国債と投資信託の保有残高は過去最高を更新した。
 資金循環は家計や企業、政府などの経済主体ごとのお金の流れを分析した統計。景気回復を受けて家計の金融資産残高は03年度以降、緩やかに増えている。
 今回は年度末としては最高だったが、四半期末でみると、06年12月末(1541兆9000億円)に及ばなかった。年末のボーナス資金が消費に回ったため減少したとみられる。

<国債・投信が最高>

 金融資産のうち、国内外の株式や債券で運用する投資信託は前年度末比24.5%増の68兆4000億円。保険、年金準備金は2.5%増の401兆9000億円だった。
 一方、現預金は0.1%減の769兆9000億円。金融資産全体に占める割合は50.1%と1995年度末以来の低水準となった。

【ファミリー経済 エコノ探偵団
                所得黒字が貿易黒字超える】

                    (2月25日 日本経済新聞 より)

 所得黒字は正確には「所得収支の黒字」。日本から海外への投資で得た利子や配当が、海外から日本への投資で支払う利子や配当分を上回れば黒字になる。つまり「外国との投資のやり取りでお金が手元に残る」状態だ。モノの輸出額から輸入額を差し引く貿易収支と共に、外国との取引動向を示す経常収支を構成する二本柱になっている。
 「実際にどれくらい増えているのかな」。財務省国際収支室に聞いてみると「2006年の所得黒字は13兆7449億円で20.8%増え、3年連続で過去最高を更新しました」。2年連続で貿易黒字額(06年は9兆4596億円)を上回ったという。

 実際、日本が海外に持つ資産の残高から負債残高を差し引いた「対外純資産残高」は05年末で180兆6990億円。1996年末の1.7倍に増えており、世界の中でも断トツの1位だ。
 「そういえば個人の海外投資も人気らしいな」。コスモ証券経営企画部長の宮内幸雄さん(49)に聞くと「外債投信のほか、最近は中国株やインド株の投信も一般の方に人気です」と教えてくれた。
 「日本が海外に持つ資産が増えたことで配当や利子も増え、所得黒字の増加につながっています」。

【私の意見】Up63_39

 世界の富、日本人の富に関する記事を並べてみました。
1、1945年8月15日以前に生まれた者にとって生死をさまよった戦争中の体験と廃墟の中を必死に生き延びてきた記憶が鮮明に焼きついているため、私たち日本人が世界一のお金持ちになっているなんて思いもよらないことです。しかし、一人一人の日本人の資産をとっても、また日本人が総体として持つ対外資産をとっても、日本は最も豊かな国であり、日本人は資産持ちの民族になったと言えます。

2、今では日本人は汗水を流して自分たちのその日の糧を得て生きる民族ではなく、他国の労働者の労働の果実の恩恵をも受けながら豊かさを享受する民族となりました。大きな枠組みの中で日本と世界を見れば、日本は世界に冠たる資本家国家であり、日本人は資本家集団ということになります。
 私は今さら社会主義国家を肯定する立場でものを言っているわけではありません。私が言いたいのは日本は富んだ国であるという現実を直視する必要があるということです。富める北の国の国民として、この瞬間にも病気と飢えでたくさんの子どもたちが命を失っている南の国に心を痛めるべきなのです。

3、日本のジニ係数0.55は米国の0.80などと比べて小さいという見方は、もっと格差が広がっても良いという考えにつながります。しかし、私たち日本人が米国モデルを模範にすることはほとんどの点でマイナスの結果を招くと思います。
 日本でも「貯蓄から投資へ」ということがあたかも時の流れであり、真理であるかのように言われています。ところが伝統的に株投資が当たり前の米国においても所得下位20%の層では1割の人しか株式を保有していません。株式投資できる富裕層が配当所得によって更に豊かになる社会は公正な社会とは私には思えません。

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