« 国民の血が流れる首相の有識者懇談会 | トップページ | 憲法解釈見直しは首相の専権か? »

2007年5月24日 (木)

平岩元経団連会長死去 経済超えた見識

                        (5月23日 朝日新聞より)

【平岩外四氏死去】

 経団連(現日本経団連)会長や東京電力社長、会長を務めた平岩外四(ひらいわ・がいし)さんが22日午前10時56分、心不全のため東京都内の病院で死去した。92歳だった。

【政治献金のあっせんを廃止】

 経済同友会代表幹事を務めた木川田氏の影響もあって、早くから財界活動を始め、90年代に第7代の経団連会長に就き、94年5月まで3年半務めた。公益事業出身の会長は初めてだった。
 細川内閣当時の93年9月、正副会長会議で経団連が続けてきた政党への政治献金のあっせんを廃止することを決めた。非自民の細川連立政権が発足し、自民党の一党支配体制が崩れるなか、企業献金を批判する世論に配慮した。平岩氏自身は企業献金は廃止すべきだとの考えだったが、副会長には慎重論が強く、経団連のあっせんを廃止した上でうえで一定期間ののちに廃止を含めて見直しを求めていくことになった。

【地球環境憲章・企業行動憲章をつくる】

 91年に経団連の地球環境憲章を作成。証券・金融不祥事を受けて企業行動憲章もつくり、企業が守るべき指針を示した。米欧との経済摩擦を解消するための考え方として「共生」を前面に打ち出し、社会や環境にも広げようとした。また、副会長が重厚長大産業に偏していたのを改め、流通や食品など消費者に近い産業からも選んだ。

【政治献金の復活に疑問視】

 日本経団連は奥田碩会長になり、04年、政治献金を復活。ただ、経団連が政党の政策を評価して、各企業が献金する仕組みになり、平岩氏は「寄付に注文をつけるのか」と疑問視していた。

【靖国神社に参拝しない】

 平岩氏の原点は第2次世界大戦。東京帝大を卒業、東京電灯に入社したが、40年に出征。ニューギニア戦線の部隊117人のうち生還したのは7人。その中の1人だ。
 平岩氏は、靖国神社を参拝しない。「多くの若者の死は惨めなものだった。飢えたり、おぼれたり。靖国の玉砂利の上にいるとは思えない」

【経済に愛国心などの強権の論理は入っていない】

 小泉前首相の靖国参拝に批判的で「ナショナリズムの高まりには注意しないといけない。昭和初期の空気に似てきている」と語った。安倍首相が進める憲法や教育基本法の改正にも「どうするつもりなのか」と首をかしげ、同調する経団連にも「経済には愛国心など強権の論理は入っていない」と批判的だった。

【労働市場改革に批判的】

 献金見直しと並ぶ平岩氏の功績は、93年の「平岩リポート」だ。細川首相(当時)の私的諮問機関「経済改革研究会」の座長として3ヶ月余で経済改革の方向性をまとめあげた。だが、最近の労働市場改革には批判的だった。「労働の基本形に派遣や請負を位置づけるの良くない。雇用契約は正社員が基本だ。財界から、敗戦直後の労働運動の記憶が薄れつつある」
 労働争議が激しくなる中、東電の労務係長として労組幹部の説得に奔走した。今のままだと労働者の反発が強まるおそれがあると心配していた。

【私の意見】Up63_27

 朝日新聞は「企業倫理を的確に判断 巨星墜つ」との中見出しをつけていました。同感です。平岩氏は企業のあり方を広い視点から追求した人であり、現在だけではなく未来を見据えて提言し、実行した人だと思います。すぐれた人を亡くしてとても残念です。長い間ご苦労さまでした。

|

« 国民の血が流れる首相の有識者懇談会 | トップページ | 憲法解釈見直しは首相の専権か? »

社会」カテゴリの記事

政治 経済」カテゴリの記事

コメント

平岩外四さんの愛した言葉
「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない。」米国作家R・チャンドラー
(5/28日経:核心より)
こころにしみる言葉である。

弁護士の使命は社会的・経済的弱者を守るために存在する。

憲法とはすべての人々が個人として尊重されるために、最高法規として国家権力を制限するもの。

清水先生の考え方、生き方が重なって見えます。
事務所開設された30周年。これからも益々「人に優しい法律事務所として」「弱者の味方として」
頼れる弁護士・事務所であって欲しいと願っております。arayan

投稿: arayan | 2007年5月28日 (月) 11時14分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 平岩元経団連会長死去 経済超えた見識:

« 国民の血が流れる首相の有識者懇談会 | トップページ | 憲法解釈見直しは首相の専権か? »