« 「首相,民人の声に耳を傾けて!」 | トップページ | ノキ弁 (軒先弁護士) どう? »

2007年2月26日 (月)

弁護士大量失業時代? 進まぬ採用

【弁護士倍増】             (2月25日朝日新聞より)

弁護士は約2万3千人だが,18年までに倍増する見通し。数を増やし,高すぎるとされる弁護士報酬の水準を下げようとするのが経済界の狙いだ。弁護士会内部で強まる懸念に対し,改革推進派が「社会が『法化』され,組織内弁護士の需要増が見込める」と説得した経緯がある。

【日弁連調査 9割超の企業「弁護士採用しない」】
                  (2月22日 日本経済新聞より)

企業や官公庁の中で働く「組織内弁護士」について,9割以上の企業が採用する考えのないことが21日,日本弁護士連合会の調査でわかった。

 回答した企業のうち,企業内弁護士が勤務しているのは約4%にあたる57社。半数近くが資本金500億円以上の大企業で,所属部署は多くが法務部門だった。
 採用計画を尋ねると「募集中」と「募集していないが採用予定はある」は計3%「採用予定はないが検討中」(4%),「関心はあるが検討していない」(44%),「採用は消極的」(49%)と具体的な予定がない会社は9割を超えた。

【7割 「顧問で十分」】

採用しない理由(複数回答)は7割が「顧問弁護士で十分」と答え,ほかに「報酬(給与)の問題」(12%),「法務部・知的財産部など既存のセクションで不自由しない」(同)だった。

【私の意見】Up63_10

私も今後企業や官公庁が組織内弁護士を増やしていくという点については悲観的です。日本企業にしろ官公庁にしろ組織的に課題に取り組む点においてはきわめて高い水準にあります。その組織の中でリーダーシップを発揮するのは弁護士資格をもっているか否かとはあまり関係がないと思います。
企業が弁護士に価値を見出すのは内部の一員としての意見ではなく,自社以外のさまざまな事件を取り扱っている弁護士による判断だろうと思います。
組織内弁護士が進まないとすると弁護士大量時代は弁護士大量失業時代ということになりかねません。若い弁護士の方にとり切実な問題です。私は若い弁護士の方に,どんな時代も正確・迅速・誠意ある日常の弁護士業務の積み重ねが基本だと言っていますが,それだけで大量時代の大波を乗り切れるか?というのが若い人たちの本音のようです。

|

« 「首相,民人の声に耳を傾けて!」 | トップページ | ノキ弁 (軒先弁護士) どう? »

法律」カテゴリの記事

コメント

企業において欲しいのは「弁護士」という「資格」ではなく、培ってきた「法律専門家としての知識」ではないのでしょうか?
企業のコンプライアンスに対する厳しい社会の目が向けられる、この時代において「活躍できる知識を有する人材」として
十分に実力が発揮できる仕事があると思います。
アンケートの回答者のイメージとして「社内弁護士」の待遇をかなりハイレベルのイメージで回答されたのではないでしょうか。
たとえ、一般社員と同様の処遇で企業に入られたとしても、知識に経験が加われば貴重な存在として処遇される時がくると思います。

地方に目を向けると市町村で弁護士のいない地域が多数あります。友人が青森県大間町で司法書士を開業いたしました。
その町には弁護士は一人もいない状態で法律関係の相談に毎日忙殺されています。法曹人口の増員は全国的な視野において実施
されたものであって、求職が首都圏に集中しているのではないでしょうか。

投稿: | 2007年3月 2日 (金) 10時59分

企業において欲しいのは「弁護士」という「資格」ではなく、培ってきた「法律専門家としての知識」ではないのでしょうか?
企業のコンプライアンスに対する厳しい社会の目が向けられる、この時代において「活躍できる知識を有する人材」として
十分に実力が発揮できる仕事があると思います。
アンケートの回答者のイメージとして「社内弁護士」の待遇をかなりハイレベルのイメージで回答されたのではないでしょうか。
たとえ、一般社員と同様の処遇で企業に入られたとしても、知識に経験が加われば貴重な存在として処遇される時がくると思います。

地方に目を向けると市町村で弁護士のいない地域が多数あります。友人が青森県大間町で司法書士を開業いたしました。
その町には弁護士は一人もいない状態で法律関係の相談に毎日忙殺されています。法曹人口の増員は全国的な視野において実施
されたものであって、求職が首都圏に集中しているのではないでしょうか。

投稿: arayan | 2007年3月 2日 (金) 11時01分

日本の法学部出身者のうち、法曹になるのはごく僅かな人だけです。その他の大多数は企業や官庁に就職して組織の主流を成している、という感じでしょうか(かつて言われた「法科万能」)。こういった人たちが企業や官庁の中枢に弁護士が進出することを好ましく思うとは到底考えられません。何らかの外的要因によって弁護士の採用を強いられる事態に陥らない限り、彼らが自発的に弁護士を採用して組織内に抱え込むという展開は、まず想定できません。弁護士を採用して組織内に抱え込むというのは、見方によっては彼らの存在意義を揺るがしかねない危険な行為ですし、彼らの組織のあり方を大きく変えかねない行為ですから。

投稿: | 2007年3月24日 (土) 12時49分

日本は法曹といいながら成功報酬をとるし、本人訴訟が基本だし、結果弁護士の財政も独立していない。
ドイツの制度の移植後、敗戦によりアメリカの制度を適当に取り入れて、ついに破綻した大学の制度と同じでしょう。
司法改革の目的が自然淘汰なら、当然餓死する弁護士が出てあたりまえでしょう。
今後司法研修では2種免許もとらせてあげると失業率は減るんじゃないですか。

投稿: しろねこ | 2011年8月 4日 (木) 06時38分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 弁護士大量失業時代? 進まぬ採用:

« 「首相,民人の声に耳を傾けて!」 | トップページ | ノキ弁 (軒先弁護士) どう? »