2012年1月24日 (火)

第6回 弁護士マイスター公開学習会のご案内

【弁護士危機の時代はチャンスの時代】

 弁護士過剰の時代とか弁護士危機の時代と言われています。しかし危機の時代はチャンスの時代でもあり、厳しい現実の中で将来ある若い法律家の方々がたくましく成長していくのを頼もしく思います。

【1日修習】

 現在、銀座通り法律事務所では司法修習生の方の1日~2日の短期修習を受け入れています(人数に制限があることをご了承下さい)。短期修習をご希望の司法修習生の方は、現在の修習先の了解を得るか、現在の修習に影響のない日を選んでお申し込み下さい。

第6回 公開学習会

 学習会は主として弁護士や司法修習生を対象とする学習講座ですが、関心のある方は法律家でなくともどなたでも参加できます。関心のある方は積極的にご参加下さい。この学習会はご希望があれば法律家以外の一般の方も歓迎します。

【テーマと日時・場所】

<テーマ 「海外にかかわる弁護士の役割」>

 第6回 弁護士マイスター公開学習会は、海外にかかわる弁護士の役割をテーマに若手の弁護士や司法修習生の方々に、中国、ラオス、カンボジア、米国等々の経験を語っていただき、みんなでディスカッションをしたいと思います。

1.中国(北京)での留学生活
   61期 弁護士 荒井俊英 氏
 昨年9月から中国・北京にて語学研修を行っており、この2月からは大学で中国法の基礎を学ぶとともに、現地の律師事務所にて法律事務の研修を行う予定です。中国の律師が懸命に日本法を勉強している姿を見て、私も負けてはいられないと思いを新たにしました。研修の成果を将来の仕事に活かせるよう精進しますので、今後とも応援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

2.ラオス盲人協会のモニタリングと視察
   新64期 弁護士 甲斐悠子 氏
 昨年12月より銀座通り法律事務所において勤務させていただくことになりました甲斐悠子と申します。
 途上国の視覚障がいの方の支援に携わっていらっしゃる方(ご自身も視覚障がいをお持ちの方です)のラオス盲人協会のモニタリング・視察に同行し、1月7日から16日までラオスに行って参りました。
 現地ではラオス盲人協会の具体的な活動内容・取り組みや、首都地域、地方の視覚障害者の方々の現状を見せていただきました。
 9日間のラオス滞在を通じ、他の国を支援することの難しさ、教育の大切さ、障がいのある人が障がいのない人と同等に教育を受け、働く機会を得られる環境が不十分であることについて考えさせられました。

3.米国での高校生活と司法修習生活で経験した渉外事件
   新64期 弁護士 藤木和子 氏
   ※レジュメ 米国での高校生活と司法修習生活で経験した渉外(婚姻)事件

4.大学院時代にかかわったカンボジアにおける人身売買事件
   新65期 司法修習生 森澤絵美 氏
   ※レジュメ 弁護士マイスター公開学習会の発表内容について

5.企業の海外事業と条約の重要性
   新64期 企業内弁護士
  

<日時・場所>

日時: 2012年2月4日(土) 午前 9時~12時

場所: 銀座スペース アルコイリス
      東京都中央区銀座4-13-11 銀座M&Sビル(地図

 ※ 学習会の後は、昼食会を予定しています。食事代:2000円(司法修習生は1000円)

 ※ ご参加いただける方は、銀座通り事務所までご連絡ください。     
 ※ 2ヶ月に1回、土曜の朝勉を継続します。

■ 事務局・申込み先 銀座通り法律事務所までメールかFAX・電話にてお問い合わせください。
 TEL:03-5568-7601 FAX:03-5568-7607
 E-mail:画像で表示しています 

 ※ これまでに行った公開学習会・交流会はこちらをご覧下さい。

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2012年1月 9日 (月)

緒方貞子氏 “繁栄の孤島”あり得ない

【私の意見】Up63

 緒方貞子氏は国連日本政府代表部公使、国連難民高等弁務官などを歴任し、現在国際協力機構(JICA)理事長を務めています。緒方貞子氏の発言はやはり鋭く、重く、しかしやさしい!と思いました。日本経済は円高に見られるように欧米が苦しむ中で安定しています。とりわけ日本企業は潤沢な手元資金を元手に、海外で次々とM&Aを展開しています。私にとって、これまで多国籍企業とは米欧の企業という思いがしみ込んでいました。今や日本企業が欧米企業にとってかわる勢いで多国籍化しています。しかし私たちが“繁栄の孤島”だけを追求するとやがて単なる“孤島”に変わってしまいます。緒方氏の指摘を重く受け止め、私たちはアジアの人々がこの島で生活をエンジョイできる社会にchangeする必要があります。
 欧米を意識しての英語は多くの日本人の生活感覚から浮いたところにありましたが、アジア人とのコミュニケーションを図るための英語には生活のにおいがします。ネイティブな英語でなくとも、お互いにブロークンな英語でもとにかく意思の疎通を図ることが第1です。そう思うと英語が身近なものに感じられ、私も中学校の英語の教科書のおさらいからでも始めようかなという気になってきました。

【“繁栄の孤島”あり得ない 緒方貞子 国際協力機構理事長】
                   (1月8日 日本経済新聞 より)

 東日本大震災で日本は世界各国から多大な支援を受けた。発展途上国への援助を国際貢献の軸に据えた従来の立場とは異なる経験だ。世界を見渡しても経済における米欧の優位は揺らぎ、新興国の存在感が強まる。激動する世界に旧来の発想でいいのか。国際情勢の変化を肌で感じる国際協力機構(JICA)の緒方貞子理事長に聞いた。

【おがた・さだこ】

 63年米カリフォルニア大バークレー校で政治学博士号。国連日本政府代表部公使、上智大外国語学部長などを経て91~00年に国連難民高等弁務官。03年から現職。東京都出身、84歳。

 ---東日本大震災では日本は支援を与える側から受ける側に回りました。
 「様々な国や国際機関から物資や人員で助けていただき、いろんなことを学んだ。驚いたのはこれまで援助してきた発展途上の国や地域が義援金を集めるなど、熱心に支援してくれたこと。アフガニスタンではイスラム原理主義の旧タリバン政権に破壊された大仏の跡があるバーミヤンで、日本の復興を祈る人たちがいた。途上国とは持ちつ持たれつの関係だと改めて思う」
 ---日本の援助への“恩返し”なのでしょうか。
 「援助に近視眼的な見返りを求めるのは誤りだ。例えば、アフリカ諸国への支援がすぐに日本の国益につながるはずはない。でも、その地域が安定し、人々が安心して生活できるようになれば、日本製品を買えるほど経済力が高まるかもしれない。ワクチン配布で子供たちが健康に育てば、進出企業が労働力を確保することもできる」
 「中長期の視点が欠かせない。その意味で、財政悪化を理由に日本の政府開発援助(ODA)が1990年代後半から一貫して減る現状には危機感を覚える」

<新興国と共存を>

 ---途上国と共存共栄することが重要というわけですね。
 「日本だけが利益を得る“繁栄の孤島”という考え方は通用しない。アジア新興国が台頭しているが、日本の製造業にとって欠かせない存在になった。昨年起きたタイの洪水で、こうした国々が部品などのサプライチェーン(供給網)の大切な一部だと再認識できた。それに製品は国内だけで売るわけではない。途上国の民生向上で“買える人”を増やすことが重要だ」

<「時代は変わった」>

 ---日本が援助してきた途上国は新興国として発言力を強めています。2008年のリーマン・ショックを受けて20カ国・地域(G20)という新たな枠組みができました。
 「欧州債務危機をみるまでもなく、多くの先進国の財政は悪化している。先進7カ国にロシアを加えた主要8カ国の枠組みだけでは世界の問題に対処しきれない。新興国をG20という枠組みに迎え、発言力を与える代わりに責任を分担させる仕組みは適切だ。G20には多くのアジア新興国が参加する。その代表的な中国には07年度を最後に新規の円借款を停止した。『時代は変わった』と強く思う」

【変わる秩序 統治改革を】

 ---グローバル化が進むなか、昨年はロンドンや米ウォール街など先進国で暴動やデモが発生しました。
 「経済運営において、富の配分に良識が働かなくなった結果かもしれない。自由な社会だけど、一部の人だけ裕福になる。これまで有効だった税制という手段だけでは再分配ができなくなってきた」
 「暴動やデモに加わった若者らは格差の実態をなんとなく気づいてはいたが、インターネットなどIT(情報技術)を通じ具体的に知った。チュニジアで始まった北アフリカや中東の民衆による反政府デモ『アラブの春』にも通じる。アラブの民衆はネット上のフェイスブックやツイッターを通じ国境を越えて情報を共有、独裁的な政権に異議を申し立てた」
 「ITの発達は16世紀ごろの大航海時代に匹敵する情報革命だと思う。政府側としてはガバナンスの改革が必要なのではないか。政府の正当性を納得してもらうような改革、あるいは、このように変えたいといったような提案をしていく。不公平を改善するような努力をしていかないと、人々がITで情報を確保する時代には対応できない」

<英語の役割重要>

 ---世界が激動しているのに、海外への留学生が減るなど日本では内向き傾向が強まっているようです。
 「大学3年になってすぐに就職活動でそわそわしては留学どころではない。企業は海外の大学院に社員を留学させてきたが、人間性を高めるのなら、もう少し若い時期に大学などに留学する方がいい。企業は採用の仕組みを変えるべきだ。また海外からも多くの留学生を受け入れなければ世界と日本はつながれない」
 「やはり英語の役割は重要だ。海外に活路を求める企業はグローバル人材の育成に懸命だが、英語を話すことが国際化の第一歩になる。周辺のアジアには英語の上手な人が随分増えた。日本が『繁栄の孤島』と呼ばれているうちはまだ良い。そのうち『繁栄』がとれ、単なる孤島になってしまうことを恐れる」

【ODA・留学生 右肩下がり】

 日本からの政府開発援助(ODA)や留学生の推移をみる限り、「内向き」という印象はぬぐえない。
 ODAは一般会計の当初予算ベースで1997年度の1兆1687億円をピークに右肩下がりを続けている。2012年度の政府予算では5612億円に落ち込んだ。
 ODAには政府から発展途上国へ直接支援する2国間援助と国連など国際機関への資金拠出がある。有償資金協力(円借款)、技術協力を含む2国間援助の多くを国際協力機構(JICA)が担う。
 海外の大学など高等教育機関に在籍する日本人留学生の数も04年の約8万3000人を最高に減っている。経済協力開発機構(OECD)などの調査をまとめた文部科学省の資料は08年の6万6833人が最新だが、その後も減少傾向に歯止めがかからないとみられている。
 一方、日本の高等教育機関に在籍する外国人留学生数(各年5月現在)は10年が14万1774人で、00年の2倍以上に膨れた。
 政府は教育研究機関の国際競争力を高めるため20年をメドに外国人留学生数を30万人に増やす目標をたてている。海外に留学生獲得のための拠点を設ける大学も目立ってきた。だが、東日本大震災で帰国者が出るなど、今後10年で倍増できるかとうかは不透明だ。

【日本の政治、危機感薄く】

 11年の日本企業による海外企業のM&A(合併・買収)は計5兆円を超え、過去最高になった。人口減を背景に縮小必至の国内市場を見限り、新興国などに活路を求める企業の姿勢は明確だ。一方、競争力強化へ制度改革を進めるべき政府の腰はなお重い。緒方氏は「政府のスタッフの大半がグローバル人材でないといけない」と述べ、懸念をにじませた。
 ITで世界が狭まり、欧州債務危機が瞬時に東京市場に打撃を与えるような時代に入ったのに、日本では政府も政治家も、どこか人ごとのようだ。危機感は薄く、国の借金を重ねて痛みの伴う改革を先送りする。世界からの遊離は深刻だ。(編集委員 加賀谷和樹)
 

 

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2012年1月 1日 (日)

A HAPPY NEW YEAR, 2012!

 旧年中はひとかたならずお世話になりました。

 2012年は、私も銀座通り法律事務所もフル・モデルチェンジをします。
 空洞化ニッポンでリストラにあう可哀想な青年たち、経営難に苦しむ中小企業を法的にサポートするという思想を進化させ、青年たちや企業とともに海外とりわけアジアに飛び出てアジアの国々の人々とともに社会に貢献できる存在になることをめざします。そのために今私や銀座通り法律事務所にできることは海外で役立とうとする若者の応援です。

 弁護士登録者が3万人を超え、弁護士過剰の時代あるいは弁護士危機の時代とも言われています。危機の時代はチャンスの時代です。過剰と言われるマン・パワーを結集すれば新しい可能性が開けるものと期待しています。
 今の私にすぐできることは次世代の法律家の応援です。その意味で弁護士マイスターは今年も重要です。
 企業との関係もフル・モデルチェンジをし「良い会社」の応援にシフトしたいと思います。銀座通り法律事務所は事業再生や企業法務で企業とともに歩んできましたが、障がいをもって働く労働者やうつの労働者のサポートでは立場上対立関係が生じます。それは代理人弁護士としての責務であり当然のことで今後ともその姿勢は堅持していきます。
 ただ日本の企業の多くは労働者を大切にする創業者によって発展してきました。「当社の今日は社員の諸君のおかげである。」と言ってはばからないのが日本の創業者たちでした。その伝統を受け継ぎ、労働者を大切にする企業は今なおわが国において主流です。今年は企業と私及び銀座通り法律事務所の関係は対立関係ではなく、「良い企業」「良い企業をめざす企業」に役立つ弁護士業務にも力を入れていきたいと思います。

 本年もよろしくお願い申し上げます。
 2012年1月1日

 弁護士 清水建夫

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2011年12月21日 (水)

弁護士マイスター 新年会のご案内

【1月14日 弁護士マイスター 新年会】

■ 日時:2012年1月14日(土) 13時~16時30分
   (遅刻・早退自由。立食ですのでお昼はあまり食べないでお越し下さい。)

■ 場所:銀座ブロッサム ジャスミンの間 (地図
   東京都中央区銀座2丁目15番6号  TEL:03-3542-8585

■ 会費(立食):弁護士 6,000円
           (ただし2011年度に登録した方は3,000円)
           司法修習生・未登録の方 3,000円
           (ただし新65期は1,000円)
           法律家以外の方 4,000円
■ テーマ:
 <私の得意分野とこれからの抱負>
 自己紹介、並びに自分のすぐれた点とこれから取り組みたいことを積極的にアピールして下さい。まず弁護士マイスターの仲間に自分をどんどん売り込んで下さい。ここでは謙遜は美徳とみなしません。

<プロジェクト>
 さまざまなプロジェクトを立ち上げチームを組んで積極的に研究し、出版も視野におきたいと思います。ご自分がやりたいプロジェクトをご提案下さい。

<弁護士マイスターの今後の方向性と引き受けていただく役割>
 弁護士マイスター がどうあれば良いか、率直なご意見をお聞かせ下さい。
 また弁護士マイスターで役割を引き受けていただけるのであればご希望の役割をお教え下さい。

<お互いの情報の共有化>

 差しつかえない範囲で自己紹介・得意分野・抱負・プロジェクト(これからやりたいこと)・弁護士マイスター の方向性と引き受けていただける役割などに関する記述をA4版で銀座通り法律事務所にメール等でお送り下さい。よろしければ顔写真も歓迎します。ただしご自分の情報を提供するかどうかはそれぞれの方の自由な判断におまかせします。

※ ご参加いただける方は、銀座通り事務所までご連絡ください。     
※ 2ヶ月に1回、土曜の朝勉を継続します。

■ 事務局・申込み先:銀座通り法律事務所までメールかFAX・電話にてお問い合わせください。
 TEL:03-5568-7601 FAX:03-5568-7607
 E-mail:画像で表示しています 

※ これまでに行った公開学習会・交流会はこちらをご覧下さい。

【弁護士の卵の就職 超就職難】

 12月16日の朝日新聞 に司法修習後の弁護士志望者の2割が弁護士登録を見送っているという記事が報道されていました。記事を紹介します。

<司法修習後の弁護士志望者 未登録2割 過去最悪>

 新司法試験に合格し、14日に司法修習を終えた弁護士志望者のうち約2割が弁護士登録をしなかったことが日本弁護士連合会のまとめでわかった。弁護士急増による「就職難」で弁護士会費などを払える見通しがたたず、登録できない志望者が多いとみられる。未登録者の割合は、新司法試験合格者が就職を始めた2007年以降の同時期で最悪となった。

 卒業試験に合格して司法研修所での修習を終えると、定員がある裁判官と検察官への採用が決まった修習生以外は通常、弁護士になる。弁護士として活動するには全国52の弁護士会の一つと日弁連への登録が義務づけられており、毎年、修習終了直後に一斉に登録する。今年は15日が登録日だった。
 日弁連によると、卒業試験に合格した1991人のうち70人が検察官に採用される。裁判官の採用数は未公表だが、昨年並みの98人と仮定すると残りは1823人。15日に弁護士登録したのは1423人で、21.9%にあたる400人が未登録となる計算だ。
 一斉登録時の未登録数は年々増加しており、この4年で約18ポイント増えた。政府は18年ごろに法曹人口を5万人にする目標を掲げているが、新試験合格者が増加した結果、01年に全国で約1万9千人だった弁護士は今年、3万人を突破。一方で裁判官や検察官の数はそれほど増えておらず、企業や地方自治体での弁護士需要も当初の想定ほどは伸びていないことなどが就職難の背景にある。

<弁護士の卵 仕事なし 月数万円の会費「払えない」>

 日本弁護士連合会が15日にまとめた弁護士の登録状況。弁護士を志望しても5人に1人が登録を見送らざるをえない現実が浮き彫りになった。深刻化する「就職難」で、弁護士としての一歩を踏み出せない人たちが増えている。
 「高額な入会金や会費は、収入なしではとても払えない」。首都圏で法律事務所への就職を目指す30代後半の男性は、登録しなかった一人だ。修習中の昨秋から就職活動を続けても、まだ就職先が決まらない。
 20代の成績優秀な修習生には大手事務所から声がかかり、次々と内定が決まっていった。自分は履歴書を送っても、面接さえ受けられない。求人1人に数百人が応募する状況。「話だけでも聞いてほしい」と事務所を回っているが、それさえ断られることが多い。
 「増え続ける弁護士を採用してきた結果、受け入れる側にも余裕が残っていない」と男性は感じる。固定給なしで事務所の机だけ借りる「軒弁」の口なら1か所だけ見つかったが、「仕事が見つからなければやっていけない」。もうしばらく、就職先を探すつもりだという。
 各地の弁護士会と日弁連に入るには計数万~数十万円の負担が必要で、毎月の会費も数万円かかる。就職できない人が登録をためらうのは、定期収入を得られる見通しがたたなければ、こうしたお金を払うのが難しいからだ。
 日弁連も、相談会を開催するなどして就職未定者の支援を進めている。ただ、今年の司法試験に合格した修習生もすでに来年に向けた就職活を始めており、「状況は年々厳しくなる」という。
 関西で司法修習を受けた30代の女性は10月、都内の事務所にやっと就職が決まった。就職活動中に印象に残ったのは、どこの事務所も「弁護士が増えすぎて仕事がない。だから新人を雇えない」と嘆いていたことだ。女性は「事務所を構えて顧客を持つこれまでのスタイルはもう限界。弁護士の側にも意識改革が必要だと思う」と話す。

【私の意見】Up63

 私のまわりの修習生も本当に就職難にあえいでいます。しかし逆境はチャンスでもあります。彼ら若い法律家のマンパワーを結集できる素地が逆にあるように思います。
 私自身はアジアの人々やアジアで働く日本人・企業をサポートする弁護士のプロジェクト・チームを構築できるといいなと思っています。
 海外案件は大手事務所の案件と思いがちですが、大手事務所も実務の多くは日本企業の企業法務案件であって、仕事のレベル・内容とも中小事務所と大差ありません。同じ日本の司法試験に受かった同じ日本人なので当たり前のことです。弁護士マイスターに参加する若い法律家の中には、海外の新興国のボランティア活動に参加した人もそれなりにいるいることがわかりました。たくさんの人材が結集すれば面白いこともできるのではないかと思います。ビジネスとしてだけではなく、国際NGOなど社会貢献の道との両方を追求できるかもしれません。
 若い人たちに期待するところ大です。

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2011年12月 7日 (水)

危機後の良い会社とは?共生こそ経営の要

【私の意見】Up63

1 日本経済新聞が実施した企業総合評価NICES(ナイセス)の結果が発表されました。NICESは企業を取り巻く様々なステークホルダー(利害関係者)に着目、それぞれの視点ごとに企業を総合評価しこれらを合算して総合ランキングを作成する仕組みです。

2 1位はNTTドコモ、2位は武田薬品工業、3位はキャノンでした。キャノンが雇用で1位の評価を受けていたのは意外でした。偽装請負などでマイナスのイメージが強かったのですが、創業者の精神が基本的には貫かれているのだなと見なおしました。

3 この十数年、会社法の世界はコーポレート・ガバナンスばかりが強調されてきました。横文字(カタカナ)に弱い日本人は横文字だけが一人歩きし、それがすべてになる傾向があります。しかし、この十数年間叫ばれ続けてきたコーポレート・ガバナンンスは企業における株主利益であり株主支配の徹底でした。これは投資家の保護を優先する米国社会の論理です。米国でもこの論理が破綻しつつあります。

4 日本では30年前までは、企業は人なりという経営哲学が経営者の口から当然のごとく語られていました。株の取引をする人を投資家と言わず“株屋”と呼んで冷やかにみる傾向がありました。小泉・竹中両氏が推進した「構造改革」以後、日本人のかなりの層が「投資家」となり株価に一喜一憂する国となりました。でも現在でも、東日本大震災で立ち上がれない人々や、工場労働者や、女手一つで必死に子育てをしている女性にとり投資(株取引)など思いもよらないことです。

5 日経総合評価NICESはステークホルダーとしての投資家や取引先を重視しており、その意味では株主の視点が強い面がありますが、従業員や社会の評価項目も重視しており「良い会社」とは何かを考える上で貴重な材料を提供してくれると思います。
 以下、少し長くなりますが日本経済新聞(11月30日)の新聞記事を引用します。

【NICES(ナイセス)】

 企業を取り巻く様々なステークホルダー(利害関係者)に着目、それぞれの視点ごとに企業を評価し、これらを合算して総合ランキングを作成する仕組み。日本経済新聞社が日経リサーチ、日本経済新聞デジタルメディアと共同で開発した。評価の側面は5つで各200点満点。合計1000点満点で総合評価する。2010年12月に2010年度版を掲載し、本格的に作成を始めた。

【認知度・働きやすさ・潜在力 「良い会社」ドコモ1位 総合評価NICES】

 日本経済新聞社は29日、総合企業ランキング「NICES(ナイセス)」の2011年度版をまとめた。業績の変動に加えて消費者の認知度、従業員の働きやすさなど幅広い観点から上場企業を評価するシステムで1位はNTTドコモ、2位は武田薬品工業、3位はキヤノンだった。強固な顧客基盤や製品力をテコに、積極投資で成長戦略を加速する企業が上位に並んだ。
 NICESは5つの視点から企業を総合評価する。配当や株式時価総額など「投資家」、認知度など「消費者・取引先」、女性や多様な人材活用といった「従業員」、雇用者数や社会貢献という「社会」、将来の成長力を測る「潜在力」の5側面。各側面のランキングを作成し、合計して総合順位を決める。
 1位のNTTドコモは携帯電話事業で高い利益率を確保している。純利益の4割超を配当に回すなど株主配分にも前向きで「投資家」で高得点を獲得。定年後の人材の活用も推進しており「従業員」でも評価が高い。
 2位の武田薬品工業は海外M&A(合併・買収)に積極的で「潜在力」で最高の評価を獲得した。3位のキャノンは「消費者・取引先」と「社会」で特典が高い。
 「投資家」などで評価が上昇した花王は11位から4位に順位を上げた。東日本大震災や円高の影響を強く受けた自動車や電機では順位を落とす企業が目立った。

【危機後の「良い会社」は 共生こそ持続的経営の要】

 米ウォール街でわき起こった大規模デモは、2008年のリーマン・ショックの爪痕がいかに大きいかを見せつけた。
 リーマン・ブラザーズなどの投資銀行は、目先の収益競争を意識するあまり住宅への過剰投資にまい進した。そうして膨らんだバブルが崩壊した結果、米国は3年後の今も9%の失業率に苦しんでいる。デモは、企業が経済という公器を傷つけた反動ともいえる。
 企業の評価軸は、危機を経て変わりつつある。「公益資本主義」「持続的経営」。経営者や株主はこんな言葉を使い始めた。目先の利益は犠牲にしても、幅広いステークホルダー(利害関係者)と共生してはじめて安定的に経営できると気づき始めたからだ。
 新しい発想というわけではない。米ジョンソン・エンド・ジョンソンが経営理念「我が信条」を制定したのは1943年のことだ。
 同社は、ステークホルダーに対する責任に優先順位をつけた。顧客、社員、社会、そして最後に株主。幅広く目配りすれば利益は自然についてくるし、それこそが健全な利益という考え方だ。
 この発想が浸透していれば、ウォール街の投資銀行はバブルとその崩壊を生む競争投資から降りていたはずだ。もちろん日本にも当てはまる。オリンパスは、ステークホルダーすべてを欺く損失隠しに手を染めなかっただろう。
 今回の調査で総合首位はNTTドコモ。項目別に見ると「投資家」の視点で首位だっただけでなく「消費者・取引先」「従業員」「社会」でも1ケタ台の高順位となり、順位もそれぞれ昨年より上げた。危機後の「良い会社」の典型といえる。
 危機は、米一極経済から極が多数ある経済へという世界経済の地殻変動も決定づけた。
 米国は住宅バブル崩壊の重荷に今も苦しんでいる。ライバルの欧州も、膨大な政府債務を圧縮しながら成長する難題に直面する。日本には人口減や電力不足の逆風が吹き付ける。先進国の低成長が避けられないなかで、新興国が中国を筆頭に存在感を増している。
 ランキングも「西から東へ」という経済の重心の移動を映し出した。中国への収益依存度が高い企業を見ると、コマツが7位、ダイキン工業が11位と上位に顔を出した。コストの安いアジア各国を生産拠点として業容を拡大する家具チェーンのニトリホールディングスは、103位から33位へと大幅に順位を上げた。
 日本経済の課題もちらついている。上位には老舗企業ばかりが目立ち、若い会社の存在感が小さい。上位10社の「平均年齢」は60歳だ。
 もちろん老舗も変革を繰り返して成長できる。創業100年を超える日立製作所は、機械やインフラ事業へのシフトで業績を伸ばし、48位も順位を上げて13位に入った。
 だがそれだけだと「日本の起業家精神はどこに?」との疑問も浮かぶ。例えば危機後もベンチャー精神が根強い米国なら、創業100年のIBMとともに、若い会社が上位に並ぶのではないか。

【内需企業、順位を伸ばす】

 日本経済新聞社が日経リサーチ、日本経済新聞デジタルメディアと共同で開発した上場企業の総合ランキング「NICES(ナイセス)」2011年度版では、NTTドコモが1位になるなど、内需型企業の順位上昇が目立った。

 企業のステークホルダーに着目し、「投資家(Investor)」「消費者・取引先(Consumer)」「従業員(Employee)」「社会(Society)」という4つの基本的な指標と、これらを補完し、革新性や将来性をみる「潜在力」の指標から、企業を総合評価するのがNICESの狙い。4つの基本指標の英語の頭文字を先頭に日本経済新聞社の「N」を付けて名称としている。
 ランキング1位のNTTドコモは前回の4位から順位を上げた。ほかに4位になった花王(前回は11位)、5位の資生堂(同6位)、6位のセブン&アイ・ホールディングス(同32位)など、収益基盤の多くが国内にある企業の躍進が目立った。
 これらは国内の消費者の厳しいニーズに対応して製品やサービスを改善させ、業績は比較的安定している。内需だけでなく、新興国などへの海外進出も加速している。「投資家」や「消費者・取引先」の得点が高いのが特徴だ。
 上位100社のうち、約7割を製造業が占めた。円高や政界的な景気減速の影響で全般に順位を下げたものの、3位のキャノン(同1位)や8位のホンダ(同2位)などグローバルに事業を展開している企業は引き続き上位に名を連ねている。これらはブランド力が強く、雇用の面でも社会的な貢献が大きい。キャノンは「消費者・取引先」などでホンダは「潜在力」や「社会」などで高い評価を得た。
 電機は100位以内に15社が入り、業種別では最も多かった。金融危機後の業績悪化などで「投資家」の得点は相対的に低く抑えられたが、「潜在力」の高得点でカバーした面がある。
 今期業績が最高益をうかがうユニ・チャームは前回の16位から9位に、同じくクラレは23位から20位に順位を上げた。規模の面では自動車や電機に劣るため「社会」の項目での評価はさほど高くないが、そのほかでバランスよく得点を稼ぎ、上位に入った。

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2011年11月29日 (火)

「彼女がいない」6割突破、半数交際望まず

【「彼女いない」6割突破 うち半数弱、交際望まず 人口問題研調査】
                 (11月26日 日本経済新聞 より)

 交際している女性がいない未婚男性が初めて6割を超えたことが25日、国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」で分かった。交際相手のいない未婚女性も半数に迫り、過去最高を更新。このうち半数弱は交際自体を望んでいなかった。結婚の意思がある人は9割弱で横ばいだが、「一生結婚するつもりはない」と考える独身志向の未婚者は増えた。

 同調査は原則5年に1度実施しており、今回は昨年6月に実施、18歳以上35歳未満の未婚者約7千人の回答を分析した。
 「交際している異性はいない」と回答したのは2005年の前回調査に比べて男性は9.2ポイント増えて61.4%、女性は4.8ポイント増えて49.5%だった。このうち「特に異性との交際を望んでいない」と答えたのは男性は45.0%、女性は45.7%に上った。
  未婚者全体では「いずれ結婚するつもり」と答えたのは、男性が86.3%(前回調査比0.7ポイント減)、女性が89.4%(同0.6ポイント減)と、これまで同様9割前後で横ばい状態。ただ「一生結婚するつもりはない」という男性は2.3ポイント増の9.4%、女性も1.2ポイント増の6.8%で、「態度不明の割合が減り、独身志向を表す未婚者が増えた」(同研究所)。
 独身でいる理由(複数回答)を尋ねたところ、20代半ばまでは男女とも約4割が「必要性を感じない」「仕事(学業)に打ち込みたい」などと回答。20代後半~30代前半は約5割が「適当な相手に巡り合わない」など結婚の条件が整わないことを理由とする回答が多い。
 前回調査は将来ほしいと考える子供の平均数が男女とも初めて増加に転じたが、今回は女性は2.12人で0.02人増加したものの、男性は2.04人と0.03人減少した。
 希望する結婚年齢は男性が30.4歳(前回30.0歳)、女性が28.4歳(同28.1歳)と上昇が続いている。結婚相手との年齢差は平均で男性が「2.2歳年下」、女性が「2.1歳年上」。男女とも年齢の近い相手を希望する人が増えており、特に男性は「同い年」が35.8%(同29.4%)で最も多く、同研究所は「同い年志向の増加が著しい」と指摘している。

【私の感想】Up63

1 実際私のまわりでも異性の友人のいない男性も女性も増えています。弁護士の世界も同じです。お金がないから結婚しないのではなく、今の若い人たちには結婚をしてわずらわしい思いをするよりも、今の気楽な生活の方が居心地がよいという傾向があります。

2 米国社会の場合一人で生活することは(レストランで食事をすることを含めて)危険ととなりあわせのところがあります。ですから離婚しても再婚する女性が多く転婚市場(?)が発達しています。日本の女性の場合、離婚すると男はもうコリゴリと子どもを連れて実家を頼り再婚しない女性が少なくありません。

3 私はかつて、父親と母親が別々の人と再婚し、その中で苦しむ子どもたちのことを可哀想だと思った時期がありました。米国社会のテレビで母親と生活している10歳の少年が、父親と別の女性と一緒に生活している場で1カ月間すごしている映像を見ました。女性が別の男性との間の2人の子どもをつれて一緒に過ごし、10歳の少年とその子どもたちとは喧嘩が絶えなかったのですが、父親とその女性との結婚式に少年も出席し「ぼくは父の結婚式に出席できてうれしい」とはっきりと語っていました。その女性の子どもたちは別として、その女性は1カ月後に少年が実の母親の元に帰る日に泣いて別れていました。日本は子の安定した生活を優先させる余り、男(父親)と女(母親)ががまんし、結果的には独立心を欠くひ弱な子どもたちに育ってしまう傾向があります。私は最近では離婚する女性には実家に帰らず新しい人をみつけるよう勧めるようにしています。

4 そうそう今のは離婚の話でした。結婚をしなければ離婚はありません。昔あちこちに居た見合いの写真をもった世話焼きお米(よね)は今の時代も必要かもしれません。私も若い人たちのために世話焼きお米(よね)を心がけようと思うことがないではありません。

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2011年11月19日 (土)

第5回 弁護士マイスター公開学習会のご案内

【公開学習会】

 弁護士マイスター は、志のある優れた弁護士をめざすネットワークです。

 学習会は主として弁護士や司法修習生を対象とする学習講座です。関心のある法律家や法律家をめざす方は積極的にご参加下さい。この学習会はご希望があれば法律家以外の一般の方も歓迎します。
 この学習会は公開講座です。したがって、弁護士の方が具体的事例を発表する時は関係者のプライバシーに配慮して、Aさん、Bさんという仮名をご使用下さるようお願い致します。

第5回 弁護士マイスター公開学習会 案内】

  第5回 弁護士マイスター公開学習会 にご参加下さい。

■ 日時 2011年12月3日(土)午前9時~12時

■ 場所 築地社会教育会館
      東京都中央区築地4-15-1(最寄り駅:東銀座駅)

■ テーマ 『清算と再生』
個人の債務整理、個人再生、法人の破産、民事再生、会社更生、特別清算、私的整理など

学習会の後は、昼食会を予定しています。
食事代2000円(司法修習生は1000円)

第1 『清算と再生』
(以下のそれぞれのテーマについて、20分~30分くらい)
1 個人の債務整理、個人再生
2 法人の破産 発表者:大久保達弁護士(新63期)
3 法人の民事再生 ※法人の民事再生における登記業務 青沼光泰 司法書士
4 会社更生 発表者:増田智美弁護士 (新61期)
5 法人の私的整理

第2 事例発表 (20分くらい)
1人~2人

第3 新規登録弁護士、修習生の発表 (30分くらい)

上記について発表して戴ける先生がおられましたら、銀座通り事務所までご連絡お願い致します。

※ ご参加いただける方は、銀座通り事務所までご連絡ください。     
※ 2ヶ月に1回、土曜の朝勉を継続します。

■ 事務局・申込み先 銀座通り法律事務所までメールかFAX・電話にてお問い合わせください。
 TEL:03-5568-7601 FAX:03-5568-7607
 E-mail:画像で表示しています 

 ※ これまでに行った公開学習会・交流会はこちらをご覧下さい。

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2011年11月 1日 (火)

会計士就職難が深刻 弁護士も「未定」35%

【難関試験の改革後は】
                 (10月20日 日本経済新聞 より)

<会計士就職難が深刻>

 難関の公認会計士試験に合格しても、就職できない人がさらに増えそうだ。かつて合格者の大半を受け入れていた大手監査法人4社は、今年の採用を前年比1割減の690人程度に抑える方針。試験合格者は約1500人とみられるが、過去に合格した未就職者と合わせた「浪人」も1500人規模に達する可能性がある。弁護士の就職難も深刻だ。いずれも試験改革で合格者は増えたものの、需要が伴わず人材を有効活用できていない。

<1500人「浪人」に>

 企業が監査法人に払う監査報酬は減少傾向にあり、大手4法人(新日本、あずさ、トーマツ、あらた)の経営を圧迫。新日本とトーマツがそれぞれ400人超の希望退職を募るなど、リストラの動きも目立つ。
 こうしたなか、今年はあずさが合格者の採用を約130人減らす計画など、4社の採用枠は昨年(758人)より1割ほど減少する見通しだ。公認会計士試験の合格率は約8%(2010年度)と狭き門だが、難関を突破しても就職できない人が600人を超す可能性もあるとみられる。
 日本公認会計士協会によると、過去の試験合格者のうち、今なお就職先が決まっていない人も約900人いるという。
 最終的に会計士の資格を得るためには、監査現場などでの2年以上の実務経験が必要。一般企業に勤務しながら取得する道もあるが、平日の研修などがあるため企業側も採用を敬遠しがちだ。従来は大手監査法人が合格者の大半を採用し、資格取得を支えてきたが、そうした機能を果はたせなくなりつつある。
 会計士数は米国の約30万人に対し、日本は約2万人にとどまる。金融庁は「18年をめどに5万人に増やす」との方針を打ち出し、06年に試験制度を改革。08年には3000人が合格した。
 ところがリーマン・ショック後の株式上場の低迷で監査先の新規開拓が進まず、07~08年に合格者を大量採用した反動もあって、大手監査法人は09年以降の採用を減らし続けている。
 金融庁は試験合格者の目安を「1500~2000人」に修正したが、就職難の解消にはほど遠い。
 こうした状況が続くと会計士を目指す人が減り、監査の質の低下にもつながりかねない。

【弁護士も「未定」35%】

 就職難が既に慢性化しているのが弁護士を志す司法修習生。難関を突破したにもかかわらず、職探しの困難さは年々深刻さを増している。日本弁護士連合会のアンケート調査によると、昨年新司法試験に合格した司法修習生のうち「就職先が未定」と答えた人の割合は9月時点で35%。前年同期の23%、前々年同期の12%を上回った。
 司法制度改革の一環で司法試験の合格者数は増加。1990年の499人から、2007年には2千人を突破した。それに伴い、10年の全国の弁護士数は約2万9千人と、この10年で1.6倍に増えた。しかし、合格者増に見合う働き口が十分にないのが実情。
 新人弁護士は法律事務所に雇われて働く「イソ弁」(居候弁護士)からスタートするのが一般的だが、就職先が見つからず、事務所のスペースだけを借りる「ノキ弁」や、いきなり独立する「即独」と呼ばれる弁護士が増えている。資格を持ちながら弁護士会の会費が払えず弁護士登録を見送る人も少なくない。
 事前規制型から事後チェック型へと社会構造が変化する中、国民への法的サービスを充実させる必要があるとの判断から進んだ法曹人口の拡大だったが、「法律家の社会的需要が予想ほど広がっていない」(日弁連広報課)のが現状だ。

【私の意見】Up63

 超難関試験の双璧と言われてきた公認会計士試験と司法試験の合格者双方に深刻な就職難時代が訪れるとはかつては思いもよらないことでした。双方とも試験改革で合格者数は増えたものの、需要が伴わず人材を有効活用できていないのが現実です。弁護士登録は司法修習の終了する毎年12月登録が通常ですから9月現在で35%「未定」というのは大変深刻な数字です。私も弁護士マイスターを通じて知り合った司法修習生の就職活動を応援していますが、容易ではありません。弁護士の世界で、私自身がもっとつきあいを広げておくべきであったと思うことがあります。ただ仲間の弁護士から、「ここ数年で採用できる法律事務所は採用しており、限界に達している」と言われました。弁護士の仕事は計画的に生産して販売するような職種ではなく、収入に波があります。採用に慎重になるのは事務所を経営するボス弁としては、ある意味健全な考え方です。とは言え、ちょっとしたきっかけで慎重だったボス弁が採用に踏み切ってくれることもありますので、今年一杯は手仕事での就職応援隊を続けてみたいと思います。

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2011年10月19日 (水)

カルテがないC型肝炎患者・家族の皆さま

【おわび】

 2010年8月31日付私のブログ記事に患者の方や家族の方々が投稿を頂き、切々と訴えておられるのを不覚にも気づかずに過ごしてしまいました。ご無礼をお許しください。

【あきらめることはありません】

 前回のブログ記事の一部を再録させていただきます。

<病院は廃院、医師は死亡など>

 カルテのないC型肝炎の患者や遺族の方の聴き取りを進めていますが、カルテがない、当時の担当医が亡くなった、当時の担当医がやっと見つかったと思ったら覚えていない、病院は廃院で今はない等々、立証準備は困難を極めています。カルテのない患者の方はむしろ病状が進行し重く、すでに亡くなった方も少なくありません。カルテがあるかないかで差別されるのは法の下の平等(憲法14条)に反するというのが私たち弁護団の基本的な視点です。C型肝炎特措法制定にあたり衆議院は次のとおり付帯決議をしています。

 「一 「投与の事実」、「因果関係」及び「症状」の認否に当たっては、カルテのみを根拠とすることなく、手術記録、投薬指示書等の書面又は医師、看護師、薬剤師等による投与事実の証明又は本人、家族等による記録、証言等も考慮すること。」 
(衆議院厚生労働委員会付帯決議 参照:[ PDFファイル ])

私たち弁護団は今、患者の方や家族の方の聴き取り調査を重ねているところです。

【裁判で請求する額】

 C型肝炎特措法は患者に必ず裁判で請求するよう義務づけています。請求する額も症状に応じて決まっています。
 ① 慢性C型肝炎の進行による肝硬変・肝がん・死亡の場合 4,000万円
 ② 慢性C型肝炎の場合 2,000万円
 ③ ①、②以外(無症候性キャリア)の場合 1,200万円

【弁護団事務局に直接ご連絡下さい】

 私が事務局長を引き受けさせていただいており、私の事務所である銀座通り法律事務所が事務局を担当しています。
お問い合わせはメール、FAX、手紙、TELで直接事務局までご連絡ください。事前調査票(PDF)にご記入いただいたうえお送りいただき、具体的なご相談を受け付けます。なお、相談の段階で費用をご心配いただく必要はありません。相談料は無料です。

■お問い合わせ先:
 事務局(銀座通り法実事務所)
 TEL:03-5568-7601 FAX:03-5568-7607
 E-mail:画像で表示しています 

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2011年10月16日 (日)

弁護士マイスター公開学習会 12月のご案内

 弁護士マイスター は、志のある優れた弁護士をめざすネットワークです。

【司法修習生の就職難】

  2011年4月1日時点での弁護士数は3万0518人。司法試験の合格者の多くが弁護士登録しており、弁護士数は大幅に増えています。弁護士数は1995年の約1万5千人から、15年でほぼ倍増しました。弁護士になったけれど就職する法律事務所がない人もいます。私たちのまわりの司法修習生の方も就職難に苦労しています。今は買い手市場で売り手側の司法修習生に焦りがあります。採用する法律事務所の側にも、就職を希望する司法修習生の側にも情報が適正に提供されていません。将来ある若き法律家が個性を伸ばせる法律事務所に就職できないことはお互いに不幸なことですし、法律家を増員する国家的・社会的意義も減殺されてしまいます。弁護士マイスターとしても司法修習生の方の就活を応援していますが限界があるのが現状です。

【1日修習】

 現在、銀座通り法律事務所では司法修習生の方の1日~2日の短期修習を受け入れています(人数に制限があることをご了承下さい)。短期修習をご希望の司法修習生の方は、現在の修習先の了解を得るか、現在の修習に影響のない日を選んでお申し込み下さい。

【公開学習会】

 学習会は主として弁護士や司法修習生を対象とする学習講座です。関心のある法律家や法律家をめざす方は積極的にご参加下さい。この学習会はご希望があれば法律家以外の一般の方も歓迎します。
 この学習会は公開講座です。したがって、弁護士の方が具体的判例を発表する時は関係者のプライバシーに配慮して、Aさん、Bさんという仮名をご使用下さるようお願い致します。

【第5回弁護士マイスター公開学習会】

 第5回弁護士マイスターの日程が下記の通り決定致しました。
 当初11月を予定していましたが、司法修習生の方の二回試験(卒業試験)が終わってからの方が良いと思い、12月とさせていただきました。

■ 日時 2011年12月3日(土)午前9時~12時

■ テーマ 『清算と再生』
個人の債務整理、個人再生、法人の破産、民事再生、会社更生、特別清算、私的整理など

■ 場所 築地社会教育会館(予定) 
      東京都中央区築地4-15-1(最寄り駅:東銀座駅)

学習会の後は、昼食会を予定しています。
食事代2000円(司法修習生は1000円)

※ ご参加いただける方は、銀座通り事務所までご連絡ください。     
※ 2ヶ月に1回、土曜の朝勉を継続します。

■ 事務局・申込み先 銀座通り法律事務所までメールかFAX・電話にてお問い合わせください。
 TEL:03-5568-7601 FAX:03-5568-7607
 E-mail:画像で表示しています 

 ※ これまでに行った公開学習会・交流会はこちらをご覧下さい。

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2011年10月10日 (月)

韓国ウォン安重荷・中国地下金融・米デモ

【私の意見】Up63

 ウォン安・円高で最近は日本企業は韓国企業に太刀打ちできないというニュースを目にすることが多いですが、韓国では信用収縮が起きて中小企業の資金繰りが悪化しているとのことです。「円高で困った困った」というのは輸出という一面からしか見ていません。
 中国では金融引き締めによる中小企業の資金繰り難を背景に「地下金融」が広がっています。地下金融の資金源は役人ら既得権益層のケースが多いと言われています。NHKBS1でねずみ族と言われている地方から出てきた北京のビルの地下に住む人々の生活をみました。仕事にも恵まれないこの貧しい人々に、どうして中国共産党は保護の手をまずこの人たちに差しのべないのか。???が続きました。人民の党、人民の針1本もとりあげない人民の軍隊は一体どこに行ったのだろうか。
 米国では所得格差に反発する若者たちがウォール街をデモで囲んでいます。ひとにぎりの人が巨万の富を独占していた米国社会にはじまった遅すぎるくらいの新たな動きです。
 日本もこのところ米国をみならって富裕層を優遇する政策に舵を切り替えてきました。舵を再び切り替え、私たちは、公正で平等でしかも自由かったつな社会を目ざすべきでしょう。

【銀行・企業、資金調達に影 韓国ウォン安 じわり重荷】
                (10月5日 日本経済新聞 より)

 ユーロの財政危機は金融市場の混乱を通じ、堅調な成長が続いていた新興国の実体経済にも影を落とし始めている。韓国ではドルの調達難から一部の銀行が融資に慎重になり、株式市場での資金調達額も減少。運用リスクを回避しようとする海外マネーの急速な巻き戻しが国内の信用収縮を引き起こし、景気の足を引っ張る懸念が浮上している。
 4日のソウル外為市場でウォン相場は、リーマン・ショックに伴う安値に接近。海外から流れ込んでいたマネーの流出が続いている。
 ウォン安によって銀行は外貨建て債務の返済負担が重くなっている。さらに韓国金融機関の外貨借り入れの調達コストが上昇している。韓国の銀行が外貨を借り換える際、基準金利に対する上乗せ幅は7月に平均で0.274%だったが、9月は0.372%へと拡大した。
 財務の悪化懸念を背景に、大手銀行の一部は9月から景気減速の影響が表れやすい中小企業向けの融資を絞り始めている。ある電機関連の中小企業経営者は「資金事情は3年前のリーマン・ショック時並に厳しくなっている」と話している。
 経営規模が大きい大企業では今のところ目立った影響はみえていないが、鉄鋼最大手のポスコは円建て外債(サムライ債)の発行を検討中。投資マネーの流入によって起債環境が相対的に良好な日本で、必要な資金を調達する動きが今後広がるとの見方もある。

【中国「地下金融」広がる】
                 (10月2日 日本経済新聞 より)

<金融引き締めで中小困窮>

 中国で政府機関などの規制が及ばない非合法の“地下金融”が広がりを見せている。金融引き締めによる中小企業の資金繰り難を背景に、不動産や株式市場に流入していた余剰マネーが高利回りを求めて地下金融に流入しているもよう。中国銀行業監督管理委員会によると、資金規模は3兆元(約36兆円)との試算もある。ずさんな資金のやり取りは将来的な経済の混乱につながりかねず、当局は対応を急いでいる。
 中国では預金金利が消費者物価指数(CPI)の上昇率を下回る「逆さや」状態が続き、預金を解約してより高利回りな投資案件に振り向ける動きが加速。上場企業の間でも資金力のある国有企業が余剰金利を高利でまた貸しするケースが広がっており、「一部は高利回りな地下金融にも流入している」(国内証券)とささやかれている。
 浙江省など中小企業が発展している地域では、民間資本による「地下金融」のシステムが発達している。合法的な小口ローンや運用会社の看板を揚げつつ、法定金利を大幅に上回る金利で中小企業や個人に融資。貸出金利が年100%を超えるケースも多く、破綻する中小企業が相次いでいる。

<余剰マネー、高利求め流入>

 個人の金融マネーも地下金融にシフトしている。
 地下金融の資金源が役人ら既得権益層であるケースも多いようだ。経済紙、21世紀経済報道は9月28日、中小企業が集積する浙江省温州市で13億元の資金を集めていた高利貸しの資金源の8割前後が役人だったと報じた。
 一方、商業銀行は預金流出の対応に追われている。中国証券報によると、中国工商銀行など四大商業銀行の預金残高が8月末から9月半ばまでに4200億元減少した。
 政府の影響力が及ばない地下金融の広がりは、国有企業を優遇する中国経済のゆがみの象徴ともいえる。中国政府は小口ローン会社の設立促進など、地下金融を合法的なビジネスに取り込む政策を進めている。だが、対応は後手に回っている感は否めない。コントロール不能な地下金融の拡大が、中国経済に大きなダメージを与えるリスクがある。

【米国 格差是正訴えデモ激化】
                 (10月6日 日本経済新聞 より)

<所得格差も拡大>

 所得格差の拡大も顕著だ。米国では上位1%の所得が全体の20%を超え、過去90年で最高となる一方、「貧困層」の人口は統計がある過去52年で最多となった。英国では上位10%と下位10%の貧困格差が100倍超に広がったという。経済協力開発機構(OECD)の調べでは、格差を示す指標(ジニ係数)が多くの国で悪化傾向にある。

<米、「再分配」めぐり論争 富裕層課税、保守派は反発>

 経済格差の拡大が問題となるなか、誰から税金をとり、どう分配するかという再分配政策を巡る論争が活発になっている。
 「これは階級闘争ではない」。9月、オバマ大統領はそう断った上で、年収100万ドル(約7600万円)以上の富裕層には、最低でも中間層並の税率を課すというルールを提案した。
 富裕層の税率が低くなるのは、所得の多くを税率が低めの配当や株式に値上がり益に依存するためだ。著名投資家のウォーレン・バフェット氏が富裕層増税を主張してきたことから、新ルールは「バフェット・ルール」と呼ばれる。
 低所得層や労働団体、リベラル派の論客は新ルールを「公平さが増す」と歓迎する。だが企業経営者や保守派は「米国の累進課税は既にきつく、経済の活力をそぐ」と猛反発。オバマ大統領の言葉と裏腹に、論争は階級闘争の色彩を帯びる。
 景気低迷による所得と税収の落ち込みに急速な財政悪化が重なり、失業対策など社会保障費用も拡大。政府と納税者、さらに納税者間での負担の押し付け合いが生じている。
 「税金はお金持ちから」---。9月中旬に始まり、3週間目に入った米ニューヨーク。ウォール街近辺のデモ「ウォール街を占拠せよ」では若者が「Stop greed(貪欲をやめよ)」「企業主義ではなく、民主主義を」などのプラカードを掲げる。
 大学で社会学を専攻するというモーゼス・アップルトン氏(24)は、9%台で高止まりする失業率を念頭に「大企業ばかりがもうけ、搾取される人が増えている。グローバル化で企業の選択が増えたこともあり、自国民がないがしろにされる傾向が強まっている」と話す。一体感を失う社会と定まらない政策。若者をデモに駆り立てるのも、そんな閉塞感かもしれない。

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2011年10月 4日 (火)

心病む教師を救おう!

【私の意見】Up63

 昭和30年代までは教師は文字どおり先生として生徒も親も一目置いていました。その頃は親や子の先生に対する目線は先生を見上げる目線でした(戦前ほどではありませんが・・・)。ところが親や子の高学歴化が進み、その分学校の先生に対する親や生徒の目線は対等な目線になり、時には見下す目線もでてきました。それがこうじてモンスターペアレンツやヘリコプターペアレンツ(自分の子供のまわりをとびまわって教師を監視している親)にまで進展(?)しています。
 しかしネェーというのが私の本音です。戦前の教師が特別立派だったわけではありません。歴史的に見れば強い国家権力を疑いもせず軍国主義教育を行った教師たちという評価にならざるを得ません。でもこれも個々の教師の責任ではありません。
 国家権力の後ろ盾のない今の先生たちは高学歴の権利主張の強いペアレンツと素手でむかいあうことになります。大学を卒業して教師を天職と思って教職を選択した教師たちにとって社会経験の豊富な(というのはホメ言葉で)海千山千の親たちとまともに立ち向かって勝ち目がある筈もありません。教師には親や生徒を選択する自由がありません。一方親や生徒たちは教師を聖職であるとして(本心では思っていなくとも)一点の誤ちも許しません。弁護士であればよほど嫌な依頼者であれば辞任する自由がありますが教師には逃げ場がありません。かなりの割合の教師が心を病むのは当然のことと思います。それに今の教師は職務に追われてとても忙しい毎日を送っています。
 東京都が昨年から心病む教師を退職させるのではなく復職を支援する「リワークプラザ東京」を設置したのは正しい選択だと思います。弁護士としてうつ病の労働者をサポートしてきた経験からわかってきたことは、「うつ病」「うつ状態」はわずかのきっかけから起こることであり、誰でもその状態に陥る可能性があるということです。まわりに相談する人がなく孤独の場合は「うつ病」「うつ状態」に陥る可能性がとても大きいものです。逆に言えば支える組織なり人がいれば回復は早くなります。
 働くうつの弁護団でも弁護士という立場から悩める教師の方をサポートします。恥ずかしがらず遠慮せず弁護団にご相談下さい。
 日経新聞に「心病む先生 救え」という9月30日の記事が掲載されていました。その記事を以下紹介します。

【心病む先生 救え 休職率高い東京都、対策に奮闘】
                 (9月30日 日本経済新聞 より)

 精神疾患で教壇に立てなくなる先生が増えている。休職率が特に高い東京都は、先生全員を対象にしたストレステスト検査や、復職を支援する専門組織の設置を全国の自治体に先駆けて始めた。東京では先生のなり手不足も続くだけに、都教育委員会は「心の変調」の早期発見にも力を入れている。

 「ハンディのある生徒に配慮すると他の生徒が言うことをきかなくなる」「保護者から子供の特別扱いを求められる」。東京都教職員互助会が運営する「三楽病院」(千代田区)の精神神経科には、受診した先生たちがこんな悩みを寄せる。

<手遅れ受診7割>

 同科の真金薫子部長によると、先生たちは生活に支障が出るまで受診しない傾向があり、受診者の約7割が受診直後に病気休暇に入る「手遅れ受診」のケース。都教委は「学級担任をしたり、週に一定のコマ数の授業をもったりしていると簡単に休めない」(都教委福利厚生課)といった事情を指摘する。
 新たに精神疾患にかかり、同病院を訪れる教職員は毎年300人以上。その約8割が仕事上のストレスから鬱を発症している。都教委によると、2009年度に精神疾患が原因で休職した公立学校の教職員は532人で2004年度の277人の約2倍。全体に占める割合は0.92%で、2008年度から0.02ポイント低下したが「ほぼ横ばいで休職率上昇に歯止めがかかっているとはいえない」(同)。

<復職支援の専門機関 ストレス検査 全公立校で実施>

 都教委は教職員のメンタルケア対策を次々に打ち出した。柱の一つが昨年5月に設置した休職者の現場復帰訓練機関「リワークプラザ東京」(千代田区)だ。教職員専門の同種機関の設置は全国初という。
 休職者のうち復職の意欲がある人を対象に、昨年8月から復帰訓練を開始。3月末までに106人が訓練を受け、75人が復職した。残る31人のうち1人は退職し、ほかは訓練を継続。予定では、今後年間300人に訓練を行っていく。
 同機関の特徴は精神科医、臨床心理士、教員OBなどの「復職アドバイザー」らがチームを組んで訓練に当たる点だ。
 これまで、都は教員の復帰訓練を外部団体に委託。精神科医である健康相談員が訓練の開始や終了を判断していた。同機関設置後は、復職アドバイザーらが話し合って進め方を決める。様々な分野のメンバーが関わることで、休職者の性格や資質に細かく応じた訓練プログラムをつくれる。
 訓練は3段階。第1段階では週3日の出勤を試み、決められた時間に出勤できるかを判別する。第2段階では他の教員の授業を参観し、第3段階では実際に授業をする。訓練の合間にはアドバイザーが面接をして、訓練の内容の修正や進み具合の把握をする。
 訓練の効果や復帰後の状況に関する統計データは区市町村や学校などと共有していくという。

<土日に相談窓口>

 「手遅れ受診」の問題では今年、全公立学校の教職員を対象に、ストレス検査を始めた。問診票を独自に作成。年1回の定期健康診断で配り、回答してもらう。手遅れになる前の発見が狙いだ。土・日曜日にメンタルヘルス相談を受け付ける窓口も増やした。
 三楽病院の真金部長は、心を病む先生が増えている背景は「複合的」と指摘する。教育改革や事務量の増加で「ゆとり教育」の時代に比べ先生は忙しくなっており、保護者対応に神経をすり減らす場面を増えている。
 臨床心理が専門の武藤清栄・東京メンタルヘルス・アカデミー所長は「大学の教職課程は実践訓練や演習の時間が少ない。教員になる前の段階で子供とのコミュニケーションの技術などを身につける機会を増やす必要がある」と話している。

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2011年9月20日 (火)

中国 日の丸燃やす若者も、韓国 歴史強硬論

                     (9月19日 朝日新聞 より)

【中国式典 反日封じる 柳条湖事件80年 日の丸燃やす若者も】

 満州事変のきっかけとなった1931年の柳条湖事件から80年を迎えた18日、中国遼寧省の瀋陽で記念式典があった。一部の若者が日の丸を燃やすなどしたが、付近は厳戒態勢が敷かれ、大きな混乱にはならなかった。胡錦濤指導部は節目の年に愛国心を高めつつも、社会の不安定化につながる「反日」の動きは厳しく抑え込んでいる。
 事件現場に近い「九.一八歴史博物館」で開かれた式典には、軍人や市民ら約千人が参加。節目の年にあたることから、初めて遼寧、吉林、黒竜江の東北3省が共同で主催した。発生日にちなんだ午前9時18分には、一斉にサイレンが鳴り響いた。
 目撃者によると、日の丸を燃やしたのは会場の近くでバイクに乗っていた十数人の若者たち。「小日本(日本の蔑称)」と叫びながら布製の日の丸に火をつけたが、1分ほどで退去させられた。会場周辺には例年の倍以上の警官が配置され、大通りを封鎖。例年あるデモは、今年は起きなかった。
 18日付の共産党機関紙、人民日報は、柳条湖事件から80年に合わせた社説で「反日」をことさら強調せず、「中国共産党は国家と民族を存亡の危機から救い、中華民族の偉大な復興の明るい展望を開いてきた」と党の成果を前面に打ち出した。

【韓国 歴史巡り強硬論】

 日韓関係では双方が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)の問題に加え、従軍慰安婦問題も再燃してきており、首脳会談では厳しい応酬も予想される。
 日本側は今秋をめどに李大統領の国賓としての訪日を要請しているが、韓国側は態度を保留。首脳会談次第では国賓訪問を見送り、年内にもシャトル外交による実務訪問に切り替える可能性がある。領有権問題では与党などに強硬論があり、李大統領も竹島問題を取り上げる可能性がある。
 韓国政府は旧日本軍慰安婦らが日本政府に補償を求めている個人請求権の問題で政府間協議の開催を提案。日本政府は応じない方針だが、韓国憲法裁判所が韓国政府の不作為を理由に違憲判断を下しているため、韓国も「憲法裁の判断は軽視できない」(外交当局者)との姿勢だ。大統領が直接、対応を求める可能性が高い。

【私の意見】Up63

 中国人が“小日本”と日本を軽蔑するのは当然です。わが国の犯した歴史的反人道犯罪について村山富市首相(当時)の談話だけで終わらせようとするのが日本人として恥ずかしい限りです。今からでも償いをするべきだと私は思います。日本の対外純資産はダントツ1位で中国(2位)、ドイツ(3位)、スイス(4位)、香港(5位)を大きく引き離しています。それでいて歴史的に解決ずみとして逃げまくっている日本人という印象を中国や韓国の人々からぬぐい去ることはできないでしょう。日本は今、ベトナム、インドネシア、タイ、フィリピンなどの国々から熱いまなざしを受けていますが、韓国や中国の人々が日本人をずるい民族という思いをもち続けているかぎり、アジアの人々と心からの友人となることはできないでしょう。竹島問題(韓国)にしても尖閣諸島問題(中国)にしても、島の位置から考えると日本固有の領土と言い切るには無理があるのではないかなという思いがあります。他の国が関心をもつゆとりがなかった時代にちゃっかり日本の領土に組み入れた可能性があります。ただしこの点は私は詳しくは知りません(ウィキペディア 「尖閣諸島問題」 「竹島(島根県)」 参照)。

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2011年9月13日 (火)

新司法試験合格者 喜び半面就職難の不安

【合格率最低23.5% 「年3000人目標」大幅に下回る】
                 
(9月9日 日本経済新聞 より)  

 法務省は8日、法科大学院修了者が対象となる2011年の新司法試験の結果を発表した。合格者は昨年より11人少ない2063人で、02年に閣議決定した「10年ごろに年間合格者数3千人程度」との政府目標を今年も大きく下回った。合格率も昨年より約1.9ポイント低い23.5%と過去最低を更新した。政府は法科大学院のレベルアップや統廃合などの検討を急ぐ。

 6回目の今年は過去最多の8765人が受験。合格者は男性が1585人、女性が478人。今年末時点の平均年齢は約29歳で最年長は60歳、最年少は23歳だった。最低の合格率について法務省は「法曹に必要な能力を備えているか適正に判断した結果」としている。
 法科大学院修了から5年以内に3回までという受験制限があり、新・旧通じ3回目の不合格となった1382人が受験資格を失った。
 2年生の法学既修者コースの合格率が35.4%(昨年37.0%)、3年制の未修者コースは16.2%(同17.3%)と昨年より低下。法学部以外や社会人など、多様な人材を法曹界に送り込むことが狙いの一つだが、未修者コースを経て合格した人は260人と全体の1割強にとどまった。
    (略)

【弁護士の働き口確保進まず】

 合格者の受験番号が張り出された法務省前では8日夕、合格者らが喜びを爆発させる一方、今後の進路を心配する声が相次いだ。
 最後のチャンスとなる3度目の受験で合格した神戸市の男性(28)は昨年合格した友人の就職先が今も決まらず「合格だけでは安心できない」。弁護士として企業への就職を目指す横浜市の男性(26)は「受け入れ先も多くないので、すぐに企業回りを始めたい」と話した。
 不安の背景にあるのが弁護士志願者の深刻な就職難。日弁連によると、昨年合格した弁護士志望の司法修習生のうち「就職先が未定」と答えた人は7月末の時点で全体の43%を占め、前年同月の35%を大幅に上回った。
 司法制度改革の一環で合格者も徐々に増加。1990年の499人から、2007年には2千人を突破した。10年の弁護士数は約2万9千人と、この10年で約1.6倍に増えたが、働き口の確保は進んでいない。
 日弁連は企業や行政機関で働く「組織内弁護士」の採用促進を国や経団連に働きかける一方、08年からは弁護士不足の地方で開業する弁護士に350万円を融資する制度も導入。ただ、「どれも弁護士増に追いついていない」(日弁連)。
 「年間合格者3千人」の政府目標も2年連続で未達成に。法務省幹部は「合格者を増やすために合否ラインを下げることはできず、目標達成は事実上困難」と漏らす。今後、政府目標そのものの見直し議論が本格化することになりそうだ。

【私の意見】Up63

 弁護士マイスターの公開学習会にはたくさんの司法修習生の方が参加し、弁護士実務についての土曜日の朝勉に熱心に取り組んでいます。司法修習生の方を見ていると就職難は現実です。その原因の一つはもしかすれば採用するかもしれない法律事務所の情報が司法修習生の側にほとんど流れていないことにあるように思います。多くの法律事務所のボス弁(事務所を経営する弁護士のこと)は将来の事務所経営を考え、採用についてはどちらかというと慎重です。“慎重”は結局“採用しない”で終わってしまいます。経営上の懸念から一面で採用に慎重だけれど、また一面では新しい人が欲しいというボス弁も少なくないと思います。その情報が司法修習生の側に届くにはどうすればよいのか、弁護士マイスターとしてサポートできないのか、あれこれ思いをめぐらしています。私が来年度の弁護士会の司法修習委員になって内側から弁護士と司法修習生の接着剤の役割をはたせないかとも思いましたが、現役の司法修習委員の方の話では、司法修習委員は司法修習生を教育し、成績評価をする立場にあり公正さが求められるので就職のあっせんを表立って行うことはむつかしいということでした。日弁連は、弁護士・修習生 求人求職情報提供システム「ひまわり求人求職ナビ」を立ち上げていますが、現在求職登録者数1160名に対して求人登録数は180件で超就職氷河期状態です。司法修習を終えた人材の就職先がないのは社会的に大きな損失であり何とかならないかと思う日々です。

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2011年9月 9日 (金)

弁護士マイスター 私のレジュメと資料紹介

 9月10日(土)午前9:00~の 「第4回 弁護士マイスター公開学習会『労働』」で私が発表予定のレジュメと資料を紹介させていただきます。

■レジュメ(PDFファイル)
  日本の労働法制とEUモデル

■資料(PDFファイル)
  資料①:労働法契約法と労働基準法(就業規則)
  資料②:厚生労働省「平成22年『労働組合基礎調査』の結果」
  資料③:「EU労働法全書」 (小宮 文人・濱口 桂一郎 訳、2005年11月 旬報社) 
  資料④:「労働法改革」(水町 勇一郎・連合総研 、2010年2月 日本経済新聞出版社) 

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